愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.444
「雪遊びの注意点」、凍傷・低体温・日焼けから守る
今号のポイント
- 2子どもは体温が奪われやすく凍傷・低体温のリスクが高い
- 4雪面の紫外線反射は80%を超え、夏より強い日焼けに
- 6濡れ・冷え・疲労の3点を管理するのが鉄則
こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。
家族でのスキー・雪遊びは忘れられない思い出。一方で、毎年「雪遊びで凍傷になった」「帰りに発熱した」というご相談をいただきます。子どもは大人より寒冷環境に弱いことを知っておきましょう。
子どもの寒冷リスク
| 理由 | 説明 |
|---|---|
| 体表面積/体重比が大きい | 熱放散が速い |
| 皮下脂肪が少ない | 断熱が弱い |
| 体温調節能力が未熟 | ふるえ熱産生が弱い |
| 訴えが遅い | 楽しくて寒さに気づかない |
| 末梢循環が弱い | 手足が冷えやすい |
低体温(深部体温35度以下)や凍傷は、大人より短時間で起こります [1]。
ポイント
- 子どもは熱放散が速い
- 寒冷障害は短時間で起こる [1]
- 訴えを待たず先回り管理
服装と装備
役割
- ベースレイヤー
- 汗を吸い発散
- ミドルレイヤー
- 保温
- アウターレイヤー
- 防風・防水
素材
- ベースレイヤー
- メリノウール、化繊
- ミドルレイヤー
- フリース、ダウン
- アウターレイヤー
- ゴアテックス等
| 必須装備 |
|---|
| 防水手袋(ミトン推奨) |
| 防水ブーツ |
| ネックウォーマー |
| 帽子(耳を覆う) |
| ゴーグル(雪盲予防) |
| 日焼け止めSPF30以上 |
綿のインナーは汗で濡れると冷えの原因になるため避けましょう [2]。
指先を一緒にすると指同士の熱でミトンが温かいです。幼児は5本指手袋より推奨。
ポイント
- 3層レイヤリングが基本
- 綿インナーはNG [2]
- ミトン+耳を覆う帽子
凍傷の兆候と対応
症状
- しもやけ
- 赤み・かゆみ
- 第1度凍傷
- 白く蒼白・痺れ
- 第2度凍傷
- 水疱形成
- 第3度凍傷
- 壊死
対応
- しもやけ
- 温める・乾燥
- 第1度凍傷
- 室内に戻る、温水(37〜39度)
- 第2度凍傷
- 受診
- 第3度凍傷
- 緊急受診
温めるときは「擦らない」「直火・湯たんぽ禁止」。37〜39度の温水にじっくり浸すのが原則です [3]。
凍傷部位を擦ると組織が壊れます。火のそばで急速加温も禁忌。
ポイント
- 37〜39度温水で再加温 [3]
- 擦らない・直火禁忌
- 水疱・変色は受診
低体温症のサイン
| 段階 | サイン |
|---|---|
| 軽度 | ふるえ、顔色不良、行動変化 |
| 中等度 | ふるえ停止、意識朦朧 |
| 重度 | 意識消失、徐脈 |
ふるえが止まるのは危険サインです。急いで暖かい場所に移し、濡れた服を脱がせ、乾いた毛布で包み、救急要請 [3]。
ポイント
- ふるえ消失は重度のサイン
- 濡れた服を脱がせる
- 119番を迷わず
雪の紫外線と日焼け
雪面の紫外線反射率は80-90%。曇りの日でも強い紫外線が顔を直撃します [4]。
| 対策 |
|---|
| 日焼け止めSPF30以上を顔・首に |
| 2時間ごとに塗り直し |
| ゴーグルで目も保護 |
| リップクリームで唇をUV対策 |

おかもん先生より
スキー旅行から帰ってきた子が、翌日真っ赤に日焼けして外来に来ることが毎冬あります。冬の雪山は夏の海より紫外線が強いことも。私自身、家族でゲレンデに行くとき、日焼け止めをリュックに入れ忘れて後悔しました。リップと一緒にポケットに入れておくのがおすすめです。
ポイント
- 雪面反射で紫外線80%以上 [4]
- 曇りでも油断禁物
- 唇・耳も忘れず
遊びの管理
| 管理項目 | 目安 |
|---|---|
| 1回の外遊び | 乳児30分、幼児60分、学童90分 |
| 休憩場所 | 暖かい室内 |
| 水分補給 | 寒くても忘れずに |
| 補食 | エネルギー消費が多い |
| 観察 | 顔色・震え・機嫌 |
ポイント
- 時間を区切る
- 水分は冬こそ意識
- 暖かい室内でしっかり休憩
まとめ
- 子どもの寒冷耐性は大人より低い
- 3層レイヤリングと防水装備が基本
- 凍傷は擦らず37〜39度温水で
- 紫外線対策は冬こそ重要
- 時間管理と休憩で予防
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