子どもの鼻血はとても多い症状です。突然の出血に驚く保護者の方も多いですが、ほとんどは心配のないものです。ただし、正しい止血法を知っておくことが大切です。今回は、子どもの鼻出血についてお伝えします。
なぜ鼻血が出るのですか?#
| 基本情報 | 詳細 |
|---|---|
| 出血部位 | キーゼルバッハ部位(鼻中隔前方) |
| 好発年齢 | 2-10歳 |
| 頻度 | 小児の約30%が経験 |
| 原因の大部分 | 鼻いじり、乾燥、アレルギー性鼻炎 |
| よくある原因 | 詳細 |
|---|---|
| 鼻いじり | 最も多い原因 |
| 鼻の乾燥 | 冬場、エアコン使用時 |
| アレルギー性鼻炎 | 鼻粘膜の炎症 |
| 風邪 | 鼻をかむ刺激 |
| 外傷 | ぶつけた場合 |
ポイント
- 鼻いじりが最多原因
- 2-10歳に多い
- ほとんどは心配不要
正しい止め方を教えてください#
正しい止血法
- 1. 少し前かがみにさせる(上を向かない)
- 2. 小鼻を親指と人差し指でつまむ(10分間)
- 3. 口で呼吸させる
- 4. 10分間はつまんだまま離さない
- 5. 10分後に離して確認。止まっていなければもう10分
やってはいけないこと
- 上を向かせる(血を飲み込んで吐き気の原因に)
- ティッシュを詰める(取る時に再出血)
- 途中で何度も確認する(血の塊が取れて再出血)
小鼻をしっかりつまんで10分。これだけで大部分の鼻血は止まります。
ポイント
- 前かがみ+小鼻をつまむ
- 10分間離さない
- 上を向かせない、ティッシュを詰めない
受診が必要な鼻血は?#
| 受診すべき場合 | 理由 |
|---|---|
| 20分以上止まらない | 専門的な止血が必要 |
| 大量の出血 | 貧血のリスク |
| 頻繁に繰り返す(週2回以上) | 基礎疾患の検索 |
| 両方の鼻から出る | 後方からの出血の可能性 |
| ぶつけた後の鼻血 | 骨折の可能性 |
| あざができやすい | 血液疾患の可能性 |
20分間の圧迫で止まらない鼻血は、耳鼻科での処置(止血剤塗布、電気焼灼等)が必要です。
ポイント
- 20分以上止まらなければ受診
- 頻繁な繰り返しは基礎疾患を検索
- あざができやすい場合は血液検査を
鼻血を予防できますか?#
| 予防策 | 内容 |
|---|---|
| 爪を短く切る | 鼻いじりによる傷を防ぐ |
| 鼻の保湿 | ワセリンを鼻の入口に塗る |
| 加湿 | 部屋の湿度を50-60%に |
| アレルギーの治療 | 鼻炎の治療で粘膜を保護 |
| 鼻をそっとかむ | 片側ずつ、優しく |
ワセリンを綿棒で鼻の入口に塗ることで、粘膜を保護して鼻血の頻度を減らすことができます。
ポイント
- 爪を短く保つ
- ワセリンで鼻の保湿
- アレルギー性鼻炎の治療
白血病の心配はありますか?#
| 白血病を疑うサイン | 詳細 |
|---|---|
| あざが多い | ぶつけていないのにあざ |
| 点状出血 | 皮膚の小さな赤い点 |
| 歯茎からの出血 | 歯磨きで容易に出血 |
| 顔色が悪い | 貧血症状 |
| 発熱が続く | 不明熱 |
| リンパ節の腫れ | 首やわきのしこり |
鼻いじりが原因の鼻血は、出血部位が決まっている(キーゼルバッハ部位)ため、繰り返しやすいだけです。上記のサインがなければ心配ありません。
ポイント
- 鼻血だけで白血病の心配は不要
- あざ・点状出血・貧血がなければ安心
- 心配な場合は血液検査で確認可能
今号のまとめ#
- 子どもの鼻血はほとんどが鼻いじりが原因
- 正しい止血法:前かがみ+小鼻をつまんで10分
- 上を向かせない、ティッシュを詰めない
- 20分以上止まらなければ受診
- ワセリンによる保湿が予防に有効