副鼻腔炎は、鼻の周りにある空洞(副鼻腔)に炎症が起こる病気です。風邪の後に鼻水が長引く場合、副鼻腔炎の可能性があります。子どもは年に6-8回風邪をひくため、副鼻腔炎も繰り返しやすい疾患です。今回は、小児の副鼻腔炎についてお伝えします。
副鼻腔炎とは?#
| 基本情報 | 詳細 |
|---|---|
| 原因 | ウイルス性上気道炎に続発する細菌感染 |
| 原因菌 | 肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラキセラ |
| 頻度 | 風邪の約5-10%が副鼻腔炎に移行 |
| 急性 | 4週間以内 |
| 慢性 | 12週間以上持続 |
風邪との見分け方
- 風邪:鼻水は10日以内に改善
- 副鼻腔炎:鼻水が10日以上改善なく持続
- 副鼻腔炎:一度改善した後に再悪化(二峰性経過)
ポイント
- 風邪の後に起こりやすい
- 鼻水が10日以上続いたら疑う
- 急性と慢性がある
どんな症状ですか?#
| 症状 | 詳細 |
|---|---|
| 鼻汁 | 黄色〜緑色の膿性鼻汁 |
| 鼻閉 | 鼻が詰まる |
| 後鼻漏 | 鼻水がのどに落ちて咳の原因に |
| 頭痛 | 学童に多い。額や頬の痛み |
| 顔面痛 | 頬や目の周りの痛み |
| 発熱 | 38℃以上が3日以上 |
| 口臭 | 膿性鼻汁による |
小さな子どもは咳と鼻水が主な症状で、頭痛や顔面痛を訴えることは少ないです。
ポイント
- 黄色〜緑色の鼻水が続く
- 後鼻漏による咳が多い
- 小児は咳と鼻水が主症状
治療はどうしますか?#
| 重症度 | 治療 |
|---|---|
| 軽症 | 経過観察。約60%が自然治癒 |
| 中等症以上 | アモキシシリン内服 10-14日間 |
| 改善しない場合 | 抗菌薬の変更、耳鼻科紹介 |
補助的な治療
- 鼻吸引(こまめに鼻水を除去)
- 生理食塩水による鼻洗浄
- 鼻噴霧ステロイド(医師の判断で)
鼻吸引をしっかり行うことが治療の基本です。鼻水を除去して副鼻腔のドレナージを改善します。
ポイント
- 軽症は自然治癒が期待できる
- 中等症以上は抗菌薬を使用
- 鼻吸引が治療の基本
慢性副鼻腔炎とは?#
| 慢性副鼻腔炎の特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 持続期間 | 12週間以上 |
| 症状 | 鼻閉、後鼻漏、咳が持続 |
| リスク因子 | アレルギー性鼻炎、アデノイド肥大 |
| 検査 | CT検査で副鼻腔の状態を確認 |
治療
- 長期のマクロライド少量療法
- 鼻噴霧ステロイド
- アデノイド切除術(必要に応じて)
- 内視鏡下副鼻腔手術(まれ)
ポイント
- 12週間以上続くと慢性
- アレルギー性鼻炎の合併が多い
- 長期的な治療計画が必要
家庭でできるケアは?#
| ケア | 方法 |
|---|---|
| 鼻吸引 | 電動鼻吸い器が効果的 |
| 鼻洗浄 | 生理食塩水で鼻うがい(4歳以上推奨) |
| 加湿 | 部屋の湿度を50-60%に保つ |
| 水分補給 | 鼻汁を柔らかくする |
| 頭を高く | 就寝時にタオルで少し高くする |
鼻洗浄(鼻うがい)は副鼻腔炎の治療・予防に有効です。市販の鼻洗浄キットを利用すると簡単です。
ポイント
- 鼻吸引と鼻洗浄が有効
- 加湿と水分補給も大切
- 鼻洗浄キットが便利
今号のまとめ#
- 鼻水が10日以上改善しない場合は副鼻腔炎を疑う
- 軽症は自然治癒、中等症以上は抗菌薬
- 鼻吸引が治療の基本
- 12週間以上続くと慢性副鼻腔炎
- 鼻洗浄が治療・予防に有効