子どもが急に具合が悪くなったとき、「これは救急車を呼ぶべき状況なのか」「自分で病院に連れて行くべきか」と迷うことがあると思います。今号では、迷ったときに使える判断基準を症状別に整理します。冷蔵庫に貼っておけるよう、ポイントを簡潔にまとめました。
すぐに119番を呼ぶべき状況#
以下の症状がある場合は、ためらわずに救急車を呼んでください [1][2]。
| 症状カテゴリ | 具体的なサイン |
|---|---|
| 意識 | 呼びかけに反応しない、ぐったりして目が合わない、ぼんやりして会話が成り立たない |
| 呼吸 | 唇や爪が青い(チアノーゼ)、肩で息をしている、ゼーゼーして息が苦しそう、呼吸が止まった |
| けいれん | 5分以上続く、けいれんが治まっても意識が戻らない、初めてのけいれん |
| 出血・外傷 | 止まらない出血、頭部を強打して嘔吐を繰り返す、骨が見えるような深い傷 |
| アレルギー | 全身のじんましんに加えて呼吸困難や顔の腫れ(アナフィラキシー) |
| 誤飲 | ボタン電池、タバコ、薬品などの危険物を飲み込んだ |
| やけど | 広範囲(体表面積の10%以上)、顔・気道のやけど |
救急車か自家用車か迷ったときの判断#
| 救急車を呼ぶ | 自家用車で受診する |
|---|---|
| 意識がもうろうとしている | 意識ははっきりしている |
| 呼吸に異常がある | 呼吸は安定している |
| 症状が急速に悪化している | 症状は安定している(悪化していない) |
| 移動中に状態が変わりうる | 移動中に悪化するリスクが低い |
| 保護者が運転に集中できない | 安全に運転できる |
119番に電話したら伝えること#
焦っていても、以下の情報を伝えられると対応がスムーズになります [4]。
1
「救急です」
火事か救急かを最初に伝える
2
住所
「港区芝浦1丁目○○番地、マンション名○○号室」
3
誰がどうしたか
「3歳の子どもがけいれんを起こしています」
4
現在の状態
「今は止まりましたが、ぐったりしています」
5
連絡先
自分の携帯電話番号
救急隊が到着するまでの間、電話口のオペレーターが応急処置の指示をしてくれることもあります。電話を切らずに指示に従ってください。
救急車を呼ぶことをためらわないでください#
「大したことなかったらどうしよう」「迷惑をかけるのでは」と考えて救急車の要請をためらう方は少なくありません。しかし、子どもの状態は急速に変化することがあり、様子を見ている間に悪化するリスクがあります [5]。
結果的に軽症であったとしても、救急隊や医療者が「呼ばなければよかったのに」と思うことはありません。「呼んでくれてありがとうございます」が私たちの本音です。
| よくある心配 | 実際のところ |
|---|---|
| 軽症だったら怒られる? | 怒られません。安心のために呼んでよいのです |
| 費用がかかる? | 救急車の利用は無料です |
| 他の人に迷惑では? | 本当に必要かもしれないと思った時点で、それは適切な判断です |
救急車が来るまでにできること#
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| けいれん | 横向きに寝かせる、口の中に物を入れない、時間を計る |
| 嘔吐 | 横向きにして吐いたものが喉に詰まらないようにする |
| 意識がない | 気道を確保し、呼吸を確認。呼吸がなければ心肺蘇生(胸骨圧迫)を開始 |
| アナフィラキシー | エピペンがあれば使用する。なければ足を高くして寝かせる |
| 出血 | 清潔な布で傷口を圧迫して止血する |