側弯症は脊柱が側方に弯曲する疾患で、思春期の女児に多く見られます。学校健診で発見されることが多く、軽度であれば経過観察で済みますが、進行する場合は装具療法や手術が必要になることがあります。今回は、側弯症についてお伝えします。
側弯症とは?#
| 基本情報 | 詳細 |
|---|---|
| 頻度 | 学童の約2-3% |
| 好発年齢 | 10-15歳(思春期) |
| 男女比 | 女児に多い(7:1) |
| 最多の種類 | 特発性側弯症(原因不明・約80%) |
側弯症の種類
- 特発性側弯症:原因不明。最も多い
- 先天性側弯症:生まれつきの椎骨の異常
- 神経筋原性側弯症:神経・筋疾患に伴う
ポイント
- 思春期の女児に多い
- 約80%が特発性(原因不明)
- 学校健診で発見されることが多い
どうやって見つけますか?#
前屈テスト
- 1. 子どもに両手を合わせて前屈させる
- 2. 背中を後ろから見る
- 3. 背中の高さに左右差がないか確認
- 4. 左右差があれば側弯の可能性
その他のチェックポイント
- 肩の高さの左右差
- ウエストラインの非対称
- 肩甲骨の突出
- 体幹の傾き
ポイント
- 前屈テストで簡単にチェック
- 背中の高さの左右差に注目
- 肩の高さ、ウエストラインも確認
治療は必要ですか?#
| コブ角 | 治療方針 |
|---|---|
| 10-25度 | 経過観察(4-6か月ごと) |
| 25-40度 | 装具療法 |
| 40度以上 | 手術療法 |
装具療法の実際
- 1日16-23時間の装着
- 入浴・運動時は外せる
- 成長終了まで継続
- 弯曲の進行を約50%防止
ポイント
- 軽度は経過観察
- 25-40度は装具療法
- 40度以上は手術を検討
運動はできますか?#
| 運動との関係 | 詳細 |
|---|---|
| 制限 | 基本的になし |
| 装具着用中 | 運動時は外してよい |
| 推奨 | 体幹筋力の強化が望ましい |
| 水泳 | 全身運動として推奨 |
運動は側弯症を悪化させません。むしろ体幹の筋力強化は側弯症の管理に有益です。
ポイント
- 運動制限は基本的になし
- 体幹筋力の強化が有益
- 水泳が推奨される
経過観察で気をつけることは?#
| 経過観察 | 内容 |
|---|---|
| 成長期 | 4-6か月ごとにレントゲン |
| 成長終了後 | 進行リスクは低下 |
| 注意時期 | 成長スパート(急に身長が伸びる時期) |
| 終了 | 骨成熟(成長板が閉じた後) |
成長スパートの時期(女児:10-12歳、男児:12-14歳)に弯曲が急速に進行することがあるため、この時期の経過観察は特に重要です。
ポイント
- 成長期は定期的な経過観察
- 成長スパート時に進行しやすい
- 成長終了後は進行リスクが低下
今号のまとめ#
- 側弯症は思春期の女児に多い(学童の2-3%)
- 前屈テストで家庭でもチェック可能
- 軽度は経過観察、25度以上は装具、40度以上は手術
- 運動制限は基本的になし
- 成長期の定期的な経過観察が重要