ビタミンD欠乏症は近年再び増加傾向にあります。過度な紫外線対策や偏った食事が原因として指摘されています。ビタミンDは骨の健康だけでなく、免疫機能にも重要な役割を果たします。今回は、子どものビタミンD欠乏症についてお伝えします。
ビタミンDの役割は?#
| 基本情報 | 詳細 |
|---|---|
| 役割 | カルシウム吸収の促進、骨の形成 |
| 供給源 | 日光(紫外線)と食事 |
| 不足の頻度 | 日本の乳幼児の約20-30%が不足 |
| 推奨摂取量 | 乳児: 5μg/日、小児: 5-8μg/日 |
ビタミンDが不足しやすい状況
- 完全母乳栄養(母乳はビタミンDが少ない)
- 外遊びが少ない(日光に当たらない)
- 過度な紫外線対策(日焼け止め・帽子・長袖)
- 偏食(魚・卵を食べない)
- 色素の濃い肌
ポイント
- 骨の形成とカルシウム吸収に必須
- 日光と食事から得られる
- 日本の乳幼児の20-30%が不足
くる病とは?#
| 症状 | 詳細 |
|---|---|
| O脚 | 歩き始めの頃に目立つ |
| 頭蓋ろう | 頭蓋骨が柔らかい(乳児) |
| 肋骨念珠 | 肋骨の前面がボコボコする |
| 大泉門閉鎖遅延 | 通常18か月で閉じる |
| 歯の異常 | 歯が生えるのが遅い、エナメル質異常 |
| 低身長 | 成長障害 |
くる病は以前は稀でしたが、近年増加傾向にあります。
ポイント
- O脚や頭蓋骨の軟化が特徴
- 近年増加傾向
- 早期発見・早期治療が重要
診断と治療は?#
| 検査 | 内容 |
|---|---|
| 25(OH)ビタミンD | 血中濃度を測定(不足: <20ng/mL) |
| カルシウム・リン | 低下していることがある |
| ALP | 上昇(骨の代謝を反映) |
| レントゲン | 骨端の杯状変形(くる病の所見) |
治療
- ビタミンD製剤(アルファカルシドール等)
- カルシウムの補充
- 適度な日光浴
- 食事の見直し
ポイント
- 血液検査で簡単に診断
- ビタミンD製剤で治療
- 適度な日光浴も大切
日光浴はどのくらい必要?#
| 推奨される日光浴 | 詳細 |
|---|---|
| 時間 | 1日15-30分程度 |
| 部位 | 手や顔に日光が当たれば十分 |
| 季節 | 夏は短時間、冬は長めに |
| 注意 | 長時間の直射日光は避ける |
バランスの取り方
- 帽子はかぶっても手足には日光を
- 夏の昼間の長時間直射は避ける
- 外遊びの習慣をつける
- 冬場は特に意識して外出
紫外線対策は大切ですが、過度な対策はビタミンD不足の原因になります。バランスが重要です。
ポイント
- 1日15-30分の日光浴を推奨
- 手や顔に日光が当たれば十分
- 過度な紫外線対策は避ける
食事でできることは?#
| 食品 | ビタミンD含有量(目安) |
|---|---|
| 鮭 | 非常に多い |
| しらす | 多い。離乳食にも使いやすい |
| きのこ類 | しいたけ(干すとさらに増加) |
| 卵黄 | 手軽に摂れる |
| ビタミンD強化食品 | 牛乳、シリアル等 |
母乳栄養児の注意
- 母乳はビタミンDが少ない
- サプリメント(400IU/日)の補充を推奨
- 離乳食からビタミンD豊富な食品を
ポイント
- 魚・きのこ・卵にビタミンDが豊富
- 完全母乳栄養児はサプリメントを検討
- 干ししいたけはビタミンDが増加
今号のまとめ#
- ビタミンD欠乏症は近年増加傾向
- 骨の形成とカルシウム吸収に必須
- 適度な日光浴(1日15-30分)が重要
- 完全母乳栄養児はサプリメントを検討
- 魚・きのこ・卵でビタミンDを補給