愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.273
「上の子が赤ちゃん返りしています」、きょうだいの関係
こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。
弟や妹が生まれると、上の子に変化が現れることは珍しくありません。赤ちゃん返りやきょうだいげんかは正常な反応であり、適切な対応で良好なきょうだい関係を築くことができます。今回は、きょうだいの関係についてお伝えします。
Q1.「赤ちゃん返りは正常ですか?」
——下の子が生まれてから、上の子がおもらしするようになりました
赤ちゃん返りは正常な反応です [1]。
| 赤ちゃん返りの症状 | 詳細 |
|---|---|
| おもらし | トイトレが後退 |
| 指しゃぶり再開 | やめていた指しゃぶり |
| 赤ちゃん言葉 | 話し方が幼くなる |
| 甘え | 抱っこをせがむ |
| 攻撃性 | 赤ちゃんを叩く、つねる |
「赤ちゃん返りは「自分も愛されている」と確認したい気持ちの表れです。」
ポイント
- 赤ちゃん返りは正常な反応
- 愛情確認の表れ
- 多くは数か月で落ち着く
Q2.「上の子への対応は?」
——上の子にどう接すればいいですか?
上の子との1対1の時間を作ることが最も効果的です [2]。
| 対応 | 内容 |
|---|---|
| 1対1の時間 | 毎日15分でも上の子だけの時間を |
| 役割を与える | 「お兄ちゃん(お姉ちゃん)のお手伝い」 |
| 気持ちを認める | 「寂しいんだね」と気持ちに寄り添う |
| 比較しない | きょうだい間で比べない |
| 褒める | 良い行動をたくさん褒める |
| してはいけないこと |
|---|
| 「お兄ちゃんなんだから我慢しなさい」 |
| 「赤ちゃんみたいにしないで」 |
| きょうだいを比較する |
| 赤ちゃん返りを叱る |
ポイント
- 1対1の時間を毎日作る
- 気持ちを認めて寄り添う
- 「お兄ちゃんだから」と言わない
Q3.「きょうだいげんかへの対応は?」
——毎日けんかばかりです
きょうだいげんかは社会性を学ぶ機会でもあります [3]。
| 対応 | 内容 |
|---|---|
| 見守る | 危険がなければ自分たちで解決させる |
| 仲裁 | 危険な場合は引き離す |
| 気持ちを聞く | 双方の話を聞く |
| ルール | 叩く・噛むは絶対ダメと一貫して伝える |
| 仲良し場面を褒める | けんかより仲良くしている時に注目 |
「けんかの仲裁で犯人探しをしないことが大切です。双方の気持ちを聞いて、一緒に解決策を考えましょう。」
ポイント
- 危険でなければ見守る
- 犯人探しをしない
- 仲良くしている時こそ褒める
Q4.「年齢差による違いは?」
——年齢差でアプローチは変わりますか?
年齢差によってきょうだい関係の特徴が異なります [4]。
| 年齢差 | 特徴 |
|---|---|
| 1-2歳差 | 一緒に遊べるが、けんかも多い |
| 3-4歳差 | 上の子が面倒を見てくれることも |
| 5歳以上差 | かわいがってくれるが、遊びが合わない |
| どの年齢差でも大切なこと |
|---|
| 各自の個性を認める |
| 比較しない |
| 公平に接する(同じ扱いではなく) |
| それぞれとの1対1の時間 |
ポイント
- 年齢差に関係なく個性を認める
- 「公平」と「同じ」は違う
- それぞれとの時間を大切に
Q5.「上の子が赤ちゃんを傷つけないか心配です」
——上の子が赤ちゃんを叩きます
安全を確保しながら気持ちに寄り添うことが大切です [5]。
| 対応 | 内容 |
|---|---|
| 安全確保 | 赤ちゃんと二人きりにしない |
| 気持ちの代弁 | 「赤ちゃんに取られた気持ちだね」 |
| 行動の制限 | 「叩くのはダメ。でも気持ちは分かるよ」 |
| 代替行動 | 「嫌な時はママに言ってね」 |
| 褒める | やさしくできた時に大げさに褒める |
「行動は制限するけど、気持ちは否定しない。これがきょうだい関係のコツです。」
ポイント
- 赤ちゃんと二人きりにしない
- 気持ちは認め、行動は制限
- やさしくできた時にたくさん褒める
今号のまとめ
- 赤ちゃん返りは正常な反応
- 上の子との1対1の時間を毎日作る
- きょうだいげんかは社会性を学ぶ機会
- 比較しない、個性を認める
- 気持ちは認め、行動は制限
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ご質問・ご感想
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愛育病院 小児科 おかもん先生
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