夏になると「プール熱が流行っています」とお声が増えます。正式には「咽頭結膜熱(pharyngoconjunctival fever)」で、アデノウイルスが原因の夏風邪の代表です [1]。
どんな病気ですか?#
| 症状 | 頻度 |
|---|---|
| 38-40度の高熱 | ほぼ全例 |
| 咽頭痛 | 90%以上 |
| 眼の充血・目やに | 70-80% |
| 頭痛 | 50% |
| 腹痛・下痢 | 30% |
| リンパ節腫脹 | 50% |
高熱が5-7日続くこともあり、インフルエンザと間違われやすいのが特徴です。
ポイント
- 高熱+咽頭痛+結膜炎の三徴 [1]
- 発熱は5-7日続くことも
- 夏風邪の代表格
原因と感染経路#
原因はアデノウイルス3型・4型・7型(まれに11型)。プール水・タオル・手指・飛沫で伝播します。塩素消毒された水でもタオル共用で感染するため「プール熱」と呼ばれます [2]。
感染経路
- 飛沫(咳・くしゃみ)
- 接触(タオル、ドアノブ、おもちゃ)
- 目やに、糞便(数週間排出)
- プール水(消毒不十分時)
ポイント
- アデノウイルス3/4/7型 [2]
- 接触感染がメイン
- 便中ウイルスは長期排出
診断と治療#
迅速検査(咽頭ぬぐい液)があり、10-15分で結果が出ます。ただし感度60-70%で陰性でも否定できません [3]。
治療
- 対症療法のみ(抗ウイルス薬なし)
- 解熱剤(アセトアミノフェン)
- 水分補給
- 目やにの清拭
- 咽頭痛には冷たい飲食物
ポイント
- 対症療法が基本
- 抗ウイルス薬はなし
- 脱水予防が最重要
出席停止の基準#
学校保健安全法施行規則で「主要症状が消退した後2日を経過するまで」と定められています [4]。
基準
- 解熱かつ咽頭痛・結膜炎が消退
- その状態が2日間続く
- それ以降に登園・登校可
必要な手続き
- 保育園: 意見書または治癒報告書
- 幼稚園・学校: 意見書または登園届
ポイント
- 解熱+症状消退から2日 [4]
- 治癒証明/意見書が必要
- 感染力は長期間持続
家庭での予防#
予防策
- 手洗い・うがいの徹底
- タオルの共用を避ける
- プール前後のシャワー
- 目をこすらない
- ドアノブ・おもちゃの消毒(アルコール効きにくい。次亜塩素酸推奨)
- 感染者との距離を取る
アデノウイルスはアルコール消毒に強く、次亜塩素酸ナトリウム(0.05-0.1%)が有効です [2]。
ポイント
- タオル共用が最大の感染源
- アルコールは効きにくい
- 次亜塩素酸で消毒を
まとめ#
- プール熱は高熱・咽頭痛・結膜炎の三徴
- アデノウイルスで対症療法が基本
- 症状消退後2日は出席停止
- タオル共用に注意
- 消毒は次亜塩素酸で
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愛育病院 小児科