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耳あかの正しい取り方|家庭ケアと耳鼻科受診の目安
Vol.425生活・育児

耳あかの正しい取り方|家庭ケアと耳鼻科受診の目安

家庭での耳あかケアの正しい方法、綿棒を使わないほうがいい理由、耳鼻科受診のタイミングを小児科医が解説します。

生活・育児0〜6ヶ月・6〜12ヶ月・1〜3歳・3〜6歳6
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 5·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • 耳あかは自浄作用で自然に排出される、基本はそのままでよい
  • 綿棒の深い挿入は鼓膜損傷・押し込みのリスク
  • 難聴・痛み・大量の耳あかは耳鼻科へ

愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.425

耳あかの自己処理

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

「お風呂のたびに綿棒で耳掃除してます」「奥から大きな耳あかが出ました」。外来でよく話題になります。実は、耳あかは家庭で触りすぎないほうがよい、というのが近年の耳鼻科の標準的な考え方です [1]。

耳あかの役割は

耳あか(耳垢)は「不要なごみ」ではなく、耳の自浄システムの一部です [1]。

耳あかの機能内容
外耳道の保護皮膚を保湿・保護
抗菌作用細菌・真菌の繁殖を抑える
異物の排出埃や小さな虫を外に押し出す
pH調整弱酸性で感染を防ぐ

耳あかは、外耳道の皮膚が少しずつ外側に移動する「自浄作用(epithelial migration)」で自然に外に運び出されます [1]。この機能があるため、健康な耳では特別な掃除は不要です。

耳あかのタイプ特徴
湿性(ウェット)黄〜茶色、粘り気あり
乾性(ドライ)灰〜茶色、カサカサ

日本人の約8割は乾性です [2]。これは遺伝子(ABCC11)で決まり、どちらも正常です。

💡耳あかは「汚れ」ではない

自浄作用で外に運ばれる仕組みがあるので、無理に取り除く必要はありません。

ポイント

  • 耳あかは自浄システム [1]
  • 基本は放置でよい
  • 湿性・乾性はどちらも正常 [2]

綿棒で取ってはいけないのですか

AAO-HNS(米国耳鼻咽喉科学会)のガイドラインは「外耳道に綿棒・ヘアピン・耳かきを入れない」と明記しています [3]。

綿棒の問題点内容
押し込み耳あかを奥に押し込む [3]
鼓膜損傷深く入れすぎるリスク
外耳道炎皮膚を傷つけて感染
自浄作用の妨害皮膚の移動を乱す
依存「取らないと気持ち悪い」癖

子どもは特に動きが予測できないため、綿棒を深く入れるのは危険です [3]。突然頭を動かして、鼓膜損傷に至るケースもあります。

⚠️綿棒で外耳道の奥を掃除しない

耳の入口の汚れを拭く程度ならOK。奥まで入れるのは危険です。

安全な「耳の掃除」の範囲内容
耳介(外側)優しく拭く
耳の入口濡れたタオルで軽く拭く
外耳道の奥触らない

ポイント

  • 綿棒の奥への使用はNG [3]
  • 耳の入口だけで十分
  • 鼓膜損傷のリスク

子どもの耳あかはどう見ればいい

耳の入口に見える耳あかは、そのうち自然に出てきます [1]。心配して頻繁にのぞき込む必要はありません。

様子を見ていい耳あか内容
入口に見える程度そのまま自然排出を待つ
小さな塊入浴時に柔らかくなって出る
色が茶色正常
塊が耳介に出てきたティッシュで拭き取る
受診を検討する場合内容
大きな塊で耳が詰まっている耳鼻科で除去
聞こえが悪い耳垢栓塞の可能性
痛がる外耳道炎、中耳炎
黄色い汁中耳炎・外耳道炎
出血外傷・鼓膜損傷
臭い感染
頭をよく振る・耳を触る違和感

ポイント

  • 入口の耳あかは様子見 [1]
  • 詰まっている時は耳鼻科へ
  • 他の症状と合わせて判断

耳垢栓塞とは

耳あかが外耳道を完全に塞いだ状態を「耳垢栓塞(じこうせんそく)」といいます [4]。

耳垢栓塞の症状内容
難聴片耳だけ聞こえにくい
耳閉感詰まった感じ
耳鳴りブーンという音
違和感耳を触る、頭を振る

家庭で取ろうとすると、押し込みや外耳道の損傷を起こしやすいので、耳鼻科で安全に除去してもらうのがベストです [4]。

耳鼻科での除去方法内容
鉗子・耳かき器具でつまむ
吸引掃除機のように吸う
洗浄ぬるま湯で流す
軟化剤事前に柔らかくする

痛みもなく数分で済むことが多いです。

ポイント

  • 耳垢栓塞は耳鼻科で [4]
  • 家庭で無理に取らない
  • 安全・簡単・短時間

耳あかが多い子のケアは

湿性耳垢や耳あかが溜まりやすい子は、定期的に耳鼻科でチェックしてもらうのが安全です [5]。

定期チェックの目安内容
湿性耳垢半年〜1年に1回
耳あかが溜まりやすい数か月に1回
補聴器・イヤホン使用定期的に
外耳道が狭い専門医と相談

家庭でできるケアは、入浴時に耳の入口をタオルで拭く程度です [5]。お風呂でお湯が耳に入っても、自然に出てくるので心配いりません。

よくある誤解実際
「耳に水が入ると中耳炎」通常は入らないし、入っても中耳炎にならない
「毎日掃除が必要」不要
「黒ずんだ耳あかは汚い」単なる色、異常ではない
コンコン先生
🏥

おかもん先生より

僕自身、昔は綿棒で毎日耳掃除をしていましたが、耳鼻科の先生から「触らない方がいい」と教わり、やめました。それからは全く問題ありません。子どもの耳も同じで、触らない方が健康です。気持ち的には「何かしたい」のですが、ここは我慢が正解です。

ポイント

  • 溜まりやすい子は定期チェック [5]
  • 家庭は入口を拭くだけ
  • 「何もしない」が正解

今号のまとめ

  • 耳あかは自浄作用で自然に排出
  • 綿棒を外耳道の奥まで入れない
  • 耳の入口を拭く程度で十分
  • 耳垢栓塞は耳鼻科で安全に除去
  • 湿性の子は定期チェックが安心
  • 「何もしない」が最善のケア

あわせて読みたい

  • Vol.030「急性中耳炎」
  • Vol.031「外耳道炎」
  • Vol.029「滲出性中耳炎」

ご質問・ご感想

「耳あかが気になる」「取った方がいい?」などは外来でお気軽に。

愛育病院 小児科 おかもん先生

本メルマガの内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。

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※ この記事は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さんの症状が心配な場合は、かかりつけの小児科医にご相談ください。

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