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「うちの子、37度あるんですけど熱ですか?」、外来でとてもよく聞かれる質問です。子どもの体温は大人と基準が違います。今回は子どもの体温の正常値と正確な測り方をお伝えします。
子どもの平熱は何度ですか#
日本小児科学会は、子どもの平熱を「36.5〜37.5度」としています [1]。これは大人(36.0〜37.0度)より約0.5度高めです。
| 年齢別の平熱範囲(腋窩) | 目安 |
|---|---|
| 新生児 | 36.5〜37.5度 |
| 乳児 | 36.5〜37.5度 |
| 幼児 | 36.5〜37.5度 |
| 学童 | 36.2〜37.2度 |
| 大人 | 36.0〜37.0度 |
年齢別の平熱範囲(腋窩)目安
新生児
36.5〜37.5度
乳児
36.5〜37.5度
幼児
36.5〜37.5度
学童
36.2〜37.2度
大人
36.0〜37.0度
平熱には1日の変動(日内リズム)があります [2]。
| 時間 | 特徴 |
|---|---|
| 早朝(5〜6時) | 最も低い |
| 午後(16〜18時) | 最も高い |
| 活動後 | 一時的に上がる |
| 食後 | 軽度上昇 |
| 入浴後 | 一時的に上がる |
時間特徴
早朝(5〜6時)
最も低い
午後(16〜18時)
最も高い
活動後
一時的に上がる
食後
軽度上昇
入浴後
一時的に上がる
同じ子でも、朝36.3度、夕方37.1度は普通のことです。「平熱」は「朝の安静時の数値」で評価するのが基本です [2]。
発熱の定義は#
日本小児科学会では「腋窩温37.5度以上」を発熱と定義しています [1]。米国小児科学会(AAP)は「直腸温38度以上」を基準としています [3]。
部位によって0.5〜1度の差が生じます [3]。これは測定位置の血流と周囲温度の影響です。
| 部位別の特徴 | 内容 |
|---|---|
| 腋窩 | 日本で標準的、簡便だが脇を締める必要 |
| 直腸 | 最も正確、乳児でAAP推奨、日本では少ない |
| 耳(鼓膜) | 素早い、乳児は測定困難なことも |
| 口腔 | 3歳以上、冷たい飲み物後は避ける |
| 前額 | 非接触、精度は機種差あり |
部位別の特徴内容
腋窩
日本で標準的、簡便だが脇を締める必要
直腸
最も正確、乳児でAAP推奨、日本では少ない
耳(鼓膜)
素早い、乳児は測定困難なことも
口腔
3歳以上、冷たい飲み物後は避ける
前額
非接触、精度は機種差あり
正確な測り方は#
腋窩温の測定は「位置」と「時間」が鍵です [4]。
| 腋窩温の測り方 | 内容 |
|---|---|
| 脇の汗を拭く | 汗があると低く出る |
| 先端の位置 | 脇の中央、深く入れる |
| 角度 | 体に対して45度 |
| 脇を締める | 腕をしっかり体につける |
| 時間 | 電子式は予測と実測の違いに注意 |
| 測定中は安静 | 動くと誤差 |
腋窩温の測り方内容
脇の汗を拭く
汗があると低く出る
先端の位置
脇の中央、深く入れる
角度
体に対して45度
脇を締める
腕をしっかり体につける
時間
電子式は予測と実測の違いに注意
測定中は安静
動くと誤差
| 乳児での注意点 | 内容 |
|---|---|
| 布団の中は避ける | こもって高く出る |
| 食事・授乳直後は避ける | 10〜15分空ける |
| 泣いた直後は避ける | 落ち着いてから |
| 入浴・運動直後は避ける | 15〜30分空ける |
乳児での注意点内容
布団の中は避ける
こもって高く出る
食事・授乳直後は避ける
10〜15分空ける
泣いた直後は避ける
落ち着いてから
入浴・運動直後は避ける
15〜30分空ける
体温計の種類と選び方#
| 体温計の種類 | 特徴 |
|---|---|
| 電子体温計(予測式) | 15〜30秒で表示。手軽 |
| 電子体温計(実測式) | 10分の測定。正確 |
| 耳式体温計 | 1秒で表示。小さい乳児は困難 |
| 前額非接触式 | 触れずに測れる。寝ている時に便利 |
| 水銀体温計 | 現在は販売中止 |
体温計の種類特徴
電子体温計(予測式)
15〜30秒で表示。手軽
電子体温計(実測式)
10分の測定。正確
耳式体温計
1秒で表示。小さい乳児は困難
前額非接触式
触れずに測れる。寝ている時に便利
水銀体温計
現在は販売中止
実は予測式と実測式で誤差が出ることがあります [4]。正確性を重視する時は実測式で10分測るのがベストですが、普段の健康管理は予測式で十分です。
| 用途別のおすすめ | 体温計 |
|---|---|
| 日常の管理 | 電子予測式 |
| 正確性重視 | 電子実測式 |
| 寝ている乳児 | 前額非接触式 |
| 幼児以上 | 耳式も選択肢 |
用途別のおすすめ体温計
日常の管理
電子予測式
正確性重視
電子実測式
寝ている乳児
前額非接触式
幼児以上
耳式も選択肢
37.5度を超えたら?#
「発熱=すぐ受診」ではありません [5]。熱そのものより全身状態が重要です。
| 発熱時の観察ポイント | 内容 |
|---|---|
| 機嫌 | 笑う・遊べるなら軽症 |
| 水分摂取 | 飲めているか |
| 呼吸 | 速い・苦しそうではないか |
| 顔色 | 青白い・ぐったりはないか |
| けいれん | 発熱に伴うけいれんはないか |
| 発疹 | 新しい発疹はないか |
発熱時の観察ポイント内容
機嫌
笑う・遊べるなら軽症
水分摂取
飲めているか
呼吸
速い・苦しそうではないか
顔色
青白い・ぐったりはないか
けいれん
発熱に伴うけいれんはないか
発疹
新しい発疹はないか
以下のいずれかがあれば受診を [5]。
| 受診を検討する発熱 | 理由 |
|---|---|
| 3か月未満で発熱 | 重症感染症の可能性 |
| ぐったり・反応が鈍い | 重症サイン |
| 水分が取れない | 脱水のリスク |
| けいれん | 熱性けいれんの可能性 |
| 呼吸が速い・苦しそう | 肺炎・細気管支炎 |
| 発疹 | 感染症の可能性 |
| 高熱が3日以上続く | 細菌感染のスクリーニング |
受診を検討する発熱理由
3か月未満で発熱
重症感染症の可能性
ぐったり・反応が鈍い
重症サイン
水分が取れない
脱水のリスク
けいれん
熱性けいれんの可能性
呼吸が速い・苦しそう
肺炎・細気管支炎
発疹
感染症の可能性
高熱が3日以上続く
細菌感染のスクリーニング
今号のまとめ#
- 子どもの平熱は36.5〜37.5度
- 発熱は腋窩37.5度以上
- 平熱には日内変動があり、朝の安静時で評価
- 部位によって基準値が異なる
- 予測式と実測式の違いを知っておく
- 数字より全身状態で判断