保育園から電話が鳴る。「お熱が出ました。お迎えお願いします」。急いで仕事を切り上げ、周囲の目を気にしながら早退する。翌日も翌々日も休まざるを得ない。
子どもの病気は仕方のないこと。でも仕事との両立は切実な問題です。今回は病児保育の使い方と、港区で利用できるサービスについてお伝えします。
呼び出しが多いのは、むしろ正常。1年目が山場です#
保育園児が年間にかかる病気の回数は、0歳で平均68回、12歳で4~6回です。呼び出しが多いのはむしろ正常なこと。
乳幼児は免疫系が未成熟なため、保育園に通い始めると感染症にかかりやすくなります。特に入園後の最初の1年間は「洗礼」と呼ばれるほど頻繁に体調を崩します [1]。でもこれは長期的には子どもの免疫を強化するプロセスです。早期に感染症を経験した子どもは、小学校以降の欠席日数が少なくなる傾向があります [2]。
病児保育は「元気なうちに登録」が鉄則です#
病児保育は、病気で保育園に通えない子どもを看護師や保育士がいる施設で預かるサービスです。
施設型病児保育は小児科に併設された専用スペースで、看護師・保育士が保育し、医師が近くにいるので安心です。病後児保育は急性期を過ぎた回復期の子どもが対象。訪問型病児保育は専門のスタッフが自宅に来てくれるサービスで、フローレンス等のNPOやベビーシッター会社が提供しています [3]。
港区の施設型病児保育室は医療機関に併設され、対象は生後5か月~小学3年生、利用料は1日2,000円(港区の助成あり)です [4]。
病児保育以外にも、バックアッププランを持っておく#
病児保育室だけに頼らず、複数のプランを持つことが鍵です。
ファミリーサポートは原則として発熱・感染症の子どもの預かりは不可ですが、回復期であれば対応可能な場合があります。ベビーシッターは病児対応のシッターもいます(事前確認が必要)。祖父母や親族には遠方でも事前に「緊急時の応援体制」を相談しておいてください。
職場では在宅勤務制度の活用が有効です。そしてパートナーと交代で休む仕組みを作ってください。「毎回母親が休む」パターンを避けることが大切です。
子どもの看護で休むことは、法律で守られた権利です#
子どもの病気で休むことに罪悪感を感じていませんか。子どもの看護のために休むことは、法律で保障された権利です。
育児・介護休業法では、小学校就学前の子を養育する労働者は子の看護のために年5日(子が2人以上の場合は年10日)の休暇を取得できます。会社が拒否することはできません [5]。
罪悪感を減らすために。子どもの病気で休むことは権利であり恥じることではない。「お互いさま」の文化を自分から作る。休んだ分は出勤日に効率よく仕事をする。事前に「子どもが病気のときの対応」を上司と話し合っておく。
今号のまとめ#
- 保育園児の病気は年4~8回が正常。入園1年目が最も多い
- 病児保育は施設型・訪問型があり、事前登録が必須
- 港区の病児保育室は1日2,000円で利用可能
- 看護休暇は法律上の権利(年5日/子1人)
- 複数の預け先プランを持つことが仕事と育児の両立の鍵