愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.472
「どこに相談すればいいの?」、困ったときの相談先ガイド(東京・港区)
こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。
「こんなことで相談していいのかな」「どこに電話すればいいかわからない」。育児中、困りごとがあっても相談先がわからなくて動けないというお母さんは多いです。港区には実はたくさんの支援サービスがありますが、情報が分散していて見つけにくいのが現状です。今回は、産後のお母さんが知っておくべき相談先をまとめました。スマートフォンに保存しておいてください。
からだもこころも限界。泊まりで休める場所、あります
退院したけど、家に帰っても誰も助けてくれない。赤ちゃんと二人きりで限界。そんなとき、港区には産後ケア事業があります。宿泊型、日帰り型、訪問型の3つがあって、お母さんの状況に合わせて選べます。
| 種類 | 内容 | 対象 | 利用料(目安) |
|---|---|---|---|
| 宿泊型ショートステイ | 病院や助産院に宿泊。授乳指導、育児指導、休息 | 産後4か月未満の母子 | 1泊 5,000円程度(非課税世帯は減額あり) |
| 日帰り型デイサービス | 施設で日中過ごす。乳房ケア、育児相談 | 産後7か月未満の母子 | 1回 2,000円程度 |
| 訪問型(乳房ケア) | 助産師が自宅を訪問。授乳指導、乳房マッサージ | 産後1年未満の母 | 1回 1,000円程度 |
利用には事前申請が必要です。港区のホームページまたは各地区総合支所の保健師に相談してください [1]。
「まだ大丈夫」と思っているうちに申請しておくと、いざというとき助かります。申請から利用まで時間がかかることもあるので、余裕のあるうちに手続きしてください。
生まれたばかりで孤立していませんか。訪問サービスがあります
赤ちゃんが生まれたばかりで外出もできない。誰にも会わない日が続いている。そんな方のために、港区ではすべての新生児の家庭に訪問サービスがあります。
新生児訪問は生後28日以内に助産師が自宅に来てくれるサービスです。赤ちゃんの体重測定、授乳相談、お母さんの体調確認をしてくれます。出生届を出すと案内が届きます。「来てもらうと部屋を片づけなきゃ」と思うかもしれません。でも散らかっていて大丈夫です。訪問する助産師は、赤ちゃんとお母さんの味方です。
その後、生後4か月までに「こんにちは赤ちゃん訪問」もあって、民生委員が地域の子育て情報を届けてくれます。

おかもん先生より
この訪問がきっかけで産後うつに気づいてもらえたケースもあります。必ず受けてください。
「ちょっと聞きたい」に応えてくれる場所は、たくさんあります
病院に行くほどじゃないけど、ちょっと聞きたいことがある。そういうレベルの相談にも対応してくれる場所が、港区にはいくつもあります。
港区こども家庭センター(各地区総合支所内)では、妊娠期から子育て全般の相談を保健師が受けてくれます。みなと保健所(03-6400-0084)は育児不安、発達の心配、栄養相談に対応しています。子育てひろば(あい・ぽーと等)は親子で遊べるスペースで、スタッフに気軽に相談できます。他のお母さんと話す機会にもなるので、孤立しがちな産後に外に出るきっかけとして使ってみてください。
深刻な状況のときは、港区子ども家庭支援センター(03-6453-7052)が虐待や養育困難の相談に、東京都女性相談センター(03-5261-3110)がDVやパートナーとの問題に対応しています。
「こんなことで相談していいのかな」というレベルの相談こそ歓迎されます。保健師さんは「来てくれてうれしい」と思っています。
夜中の急変。慌てる前に知っておいてほしいこと
夜中に急に熱が出て、救急に行くべきか迷う。そんなとき、まず電話で相談できる窓口があります。
#8000(小児救急電話相談)は、看護師や小児科医が電話で助言してくれるサービスです。月金の18:00翌8:00、土日祝は8:00~翌8:00に対応しています。赤ちゃんが急に発熱したり、ぐったりしたりしたとき、救急に行くべきか朝まで待っていいか、電話で相談できます。
#7119(東京消防庁救急相談センター)は24時間対応で、救急車を呼ぶべきか迷ったときの窓口です。
#8000と#7119をスマホの電話帳に登録してください。夜中に焦っているときに番号を調べる余裕はありません。今、この記事を読んでいるうちに登録しておきましょう。
赤ちゃんが寝ているすきに、スマホで相談する方法
電話だと赤ちゃんを起こしてしまいそう。そんなときのために、テキストベースやビデオ通話で相談できるサービスも増えています。
港区みなと母子手帳アプリでは予防接種管理や健診情報、子育て情報の配信を受けられます。小児科オンラインや産婦人科オンラインではビデオ通話やチャットで医師に相談できます(一部有料)。精神的につらいときは、よりそいホットライン(0120-279-338、24時間)も利用できます。
ただし、緊急性の高い症状(ぐったりしている、けいれん、呼吸がおかしいなど)の場合は、オンラインではなく直接受診してください。
今号のまとめ
- 港区の産後ケア事業(宿泊型・日帰り型・訪問型)は限界になる前に申請しておく
- 新生児訪問は全家庭対象。必ず受ける
- こども家庭センターや子育てひろばは「ちょっとした相談」も歓迎
- #8000(小児救急電話相談)と#7119をスマホに登録しておく
- オンライン相談も活用できるが、緊急時は直接受診
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