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子どもの血尿|原因・受診目安・検査の流れ
Vol.233泌尿器

子どもの血尿|原因・受診目安・検査の流れ

子どもの尿が赤いときに考える原因、食事性の赤色尿との見分け方、腎臓内科受診のタイミングを解説します。

泌尿器全年齢4
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 5·Q&A 5問収録

プロフィール →

この記事のポイント

  • - 原因不明が最も多い
  • - 多くは心配不要
  • - 持続する血尿は精査が必要

愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.233

「おしっこが赤いです」、血尿

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

「学校検尿で血尿と言われて……」という相談、春から初夏にかけて増えます。

子どもの血尿は、検尿で見つかる顕微鏡的血尿と、目で見える肉眼的血尿の2つに大きく分かれます。多くは心配のないものですが、中には腎臓の病気が隠れていることもあります。今回はそのあたりを整理します。

Q1.「血尿の原因は?」

——尿検査で血尿と言われました

子どもの血尿には様々な原因があります [1]

頻度

特発性(原因不明)
最も多い
尿路感染症
比較的多い
IgA腎症
やや多い
運動後血尿
比較的多い
ナットクラッカー症候群
時にあり
腎結石
まれ

詳細

特発性(原因不明)
経過観察で改善することが多い
尿路感染症
排尿時痛を伴う
IgA腎症
持続する血尿
運動後血尿
一過性
ナットクラッカー症候群
左腎静脈の圧迫
腎結石
腹痛を伴う

ポイント

  • 原因不明が最も多い
  • 多くは心配不要
  • 持続する血尿は精査が必要

Q2.「学校検尿で引っかかりました」

——学校検尿で要精査と言われましたが

学校検尿は腎臓病の早期発見が目的です [2]

学校検尿の流れ詳細
一次検尿全員が対象
二次検尿一次で異常があった場合
精密検査二次でも異常があった場合、病院へ

一次で異常が出ても、二次で正常に戻ることは少なくありません。焦らず二次検尿を受けてください。

ポイント

  • 学校検尿は大切なスクリーニング
  • 一次で異常でも二次で正常になることが多い
  • 精密検査は必ず受ける

Q3.「精密検査ではどんなことをしますか?」

——どんな検査が必要ですか?

段階的に検査を行います [3]

検査内容
詳しい尿検査尿蛋白、尿沈渣
血液検査腎機能、補体、IgA
超音波検査腎臓の形態
腎生検必要な場合(蛋白尿も伴う場合等)

血尿だけで蛋白尿を伴わない場合は、経過観察で様子を見ていくことが多いです [3]。

ポイント

  • 段階的に検査を進める
  • 血尿のみなら経過観察が多い
  • 蛋白尿を伴う場合は精査が必要

Q4.「肉眼的血尿の場合は?」

——目で見て赤いおしっこが出ました

肉眼的血尿は速やかに受診してください [4]

肉眼的血尿の原因詳細
尿路感染症排尿時痛、頻尿を伴う
IgA腎症風邪の後に出る
急性糸球体腎炎溶連菌感染後
外傷打撲後
腎結石腹痛を伴う

風邪をひいた後にコーラ色のおしっこが出た、という場合はIgA腎症や溶連菌感染後の急性糸球体腎炎が隠れていることがあります [4]。

ポイント

  • 肉眼的血尿は速やかに受診
  • 風邪の後のコーラ色は要注意
  • 外傷後の血尿も受診

Q5.「血尿の経過観察は?」

——定期検査はどのくらい必要ですか?

原因によって経過観察の頻度が異なります [5]

状況経過観察
血尿のみ(蛋白尿なし)3-6か月ごとに尿検査
血尿+蛋白尿1-3か月ごとに尿検査+血液検査
診断確定後疾患に応じたフォロー

蛋白尿が出てこなければ、多くの場合は心配ありません。定期的な検査を続けてください。

ポイント

  • 蛋白尿が伴わなければ予後良好
  • 定期的な尿検査を継続
  • 蛋白尿の出現に注意

今号のまとめ

  • 子どもの血尿は原因不明が最も多い
  • 学校検尿は腎臓病の早期発見に重要
  • 血尿のみ(蛋白尿なし)は経過観察が多い
  • 肉眼的血尿は速やかに受診
  • 蛋白尿を伴う場合は精査が必要

あわせて読みたい

  • Vol.230「尿路感染症」
  • Vol.229「夜尿症」
  • Vol.030「溶連菌感染症」

ご質問・ご感想

「学校検尿で引っかかりました」「血尿が続いて心配です」など、ご経験やご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

愛育病院 小児科 おかもん先生

本メルマガの内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さまの症状についてはかかりつけの小児科医にご相談ください。

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