子どもの血尿は、学校検尿で見つかる顕微鏡的血尿と、目で見える肉眼的血尿があります。多くは心配のないものですが、中には腎臓の病気が隠れていることもあります。今回は、子どもの血尿についてお伝えします。
血尿の原因は?#
| 原因 | 頻度 | 詳細 |
|---|---|---|
| 特発性(原因不明) | 最も多い | 経過観察で改善することが多い |
| 尿路感染症 | 比較的多い | 排尿時痛を伴う |
| IgA腎症 | やや多い | 持続する血尿 |
| 運動後血尿 | 比較的多い | 一過性 |
| ナットクラッカー症候群 | 時にあり | 左腎静脈の圧迫 |
| 腎結石 | まれ | 腹痛を伴う |
ポイント
- 原因不明が最も多い
- 多くは心配不要
- 持続する血尿は精査が必要
学校検尿で引っかかりました#
| 学校検尿の流れ | 詳細 |
|---|---|
| 一次検尿 | 全員が対象 |
| 二次検尿 | 一次で異常があった場合 |
| 精密検査 | 二次でも異常があった場合、病院へ |
一次検尿で異常が出ても、二次検尿で正常になることが多いです。焦らず二次検尿を受けてください。
ポイント
- 学校検尿は大切なスクリーニング
- 一次で異常でも二次で正常になることが多い
- 精密検査は必ず受ける
精密検査ではどんなことをしますか?#
| 検査 | 内容 |
|---|---|
| 詳しい尿検査 | 尿蛋白、尿沈渣 |
| 血液検査 | 腎機能、補体、IgA |
| 超音波検査 | 腎臓の形態 |
| 腎生検 | 必要な場合(蛋白尿も伴う場合等) |
血尿のみ(蛋白尿なし)の場合は、経過観察で良いことが多いです。
ポイント
- 段階的に検査を進める
- 血尿のみなら経過観察が多い
- 蛋白尿を伴う場合は精査が必要
肉眼的血尿の場合は?#
| 肉眼的血尿の原因 | 詳細 |
|---|---|
| 尿路感染症 | 排尿時痛、頻尿を伴う |
| IgA腎症 | 風邪の後に出る |
| 急性糸球体腎炎 | 溶連菌感染後 |
| 外傷 | 打撲後 |
| 腎結石 | 腹痛を伴う |
風邪をひいた後にコーラ色のおしっこが出た場合は、IgA腎症や溶連菌後の腎炎の可能性があります。
ポイント
- 肉眼的血尿は速やかに受診
- 風邪の後のコーラ色は要注意
- 外傷後の血尿も受診
血尿の経過観察は?#
| 状況 | 経過観察 |
|---|---|
| 血尿のみ(蛋白尿なし) | 3-6か月ごとに尿検査 |
| 血尿+蛋白尿 | 1-3か月ごとに尿検査+血液検査 |
| 診断確定後 | 疾患に応じたフォロー |
蛋白尿が出てこなければ、多くの場合は心配ありません。定期的な検査を続けてください。
ポイント
- 蛋白尿が伴わなければ予後良好
- 定期的な尿検査を継続
- 蛋白尿の出現に注意
今号のまとめ#
- 子どもの血尿は原因不明が最も多い
- 学校検尿は腎臓病の早期発見に重要
- 血尿のみ(蛋白尿なし)は経過観察が多い
- 肉眼的血尿は速やかに受診
- 蛋白尿を伴う場合は精査が必要