子どもは大人より熱中症になりやすい特性があります。体温調節機能が未熟で、体重あたりの体表面積が大きく、地面に近い位置にいるため、より多くの熱を受けます。今回は、子どもの熱中症についてお伝えします。
なぜ子どもは熱中症になりやすい?#
| 特性 | 詳細 |
|---|---|
| 体温調節が未熟 | 発汗機能が未発達 |
| 体表面積が大きい | 体重あたりの面積が大きく熱を受けやすい |
| 地面に近い | ベビーカーや身長が低いと地面からの輻射熱 |
| 自覚症状を訴えにくい | のどが渇いても言えない |
| 夢中になる | 遊びに夢中で水分補給を忘れる |
熱中症の重症度
- I度(軽症):めまい、立ちくらみ、こむら返り
- II度(中等症):頭痛、嘔吐、倦怠感
- III度(重症):意識障害、けいれん、高体温
ポイント
- 子どもは熱中症になりやすい
- ベビーカーは地面に近く高温
- 自分で症状を訴えにくい
熱中症の応急処置は?#

至急・赤:意識がおかしく反応しない、自分で水が飲めない、体温が40度以上、けいれんしている。注意・黄:頭痛・嘔吐・倦怠感があるII度、水分をとっても回復しない。家庭・緑:めまい・立ちくらみ・こむら返りのI度、涼しい所で冷やし水分がとれる、機嫌よく経口補水液が飲める。
| 応急処置 | 詳細 |
|---|---|
| 涼しい場所へ移動 | 日陰やエアコンの効いた室内 |
| 衣服をゆるめる | 熱を逃がす |
| 体を冷やす | 首・わきの下・太もものつけ根を冷やす |
| 水分補給 | 経口補水液(OS-1等)を少量ずつ |
すぐに119番すべき場合
- 意識がおかしい(呼びかけに反応しない)
- 自分で水が飲めない
- 体温が40℃以上
- けいれんしている
ポイント
- 涼しい場所へ移動し体を冷やす
- 首・わきの下・太ももを冷やす
- 意識がおかしければ119番
水分補給のポイントは?#

熱中症の応急処置。涼しい場所へ移動し日陰やエアコンの室内へ。衣服をゆるめて熱を逃がす。首・わきの下・太もものつけ根を冷やす。経口補水液(OS-1など)を少量ずつ。
| 状況 | 推奨飲料 |
|---|---|
| 予防 | 水、麦茶(こまめに少量ずつ) |
| 軽症の熱中症 | 経口補水液(OS-1等) |
| 中等症以上 | 医療機関での点滴 |
注意すべき飲料
- スポーツドリンク:糖分が多め。日常の水分補給は水や麦茶で十分(大量の発汗時は電解質補給に有用)
- 炭酸飲料:水分補給に不適切
- カフェイン飲料:利尿作用で逆効果
のどが渇く前に飲むことが大切です。渇きを感じた時にはすでに脱水が始まっています。
ポイント
- 予防には水・麦茶で十分
- 熱中症時は経口補水液
- のどが渇く前に飲む
車内の放置は?#
| 車内温度 | 詳細 |
|---|---|
| 外気温25℃ | 車内は45℃以上に |
| 外気温35℃ | 車内は60℃以上に |
| 上昇速度 | 15分で致死的温度に達する |
| 窓を少し開けても | 効果はほとんどない |
ほんの数分でも車内に子どもを残さないでください。エンジンをかけたまま、窓を開けていても危険です。
予防策
- 降車時に後部座席を必ず確認
- 荷物を後部座席に置く習慣
- 車の鍵は子どもの手の届かない場所に
ポイント
- 車内は15分で致死的温度に
- 数分でも絶対に残さない
- 窓を開けても効果なし
予防のポイントは?#
| 予防策 | 内容 |
|---|---|
| こまめな水分補給 | 20-30分ごとに少量ずつ |
| 帽子をかぶる | つばの広い帽子 |
| 涼しい服装 | 通気性の良い明るい色の服 |
| 休憩を取る | 30分に1回は日陰で休憩 |
| 暑い時間を避ける | 10-14時の外出を控える |
| エアコンの使用 | 室温28℃以下に |
暑さ指数(WBGT)
- 31℃以上:運動は原則中止
- 28-31℃:激しい運動は中止
- 学校での活動基準として使用
ポイント
- 20-30分ごとに水分補給
- 帽子と涼しい服装
- WBGT31℃以上で運動中止
今号のまとめ#
- 子どもは大人より熱中症になりやすい
- 涼しい場所で体を冷やし水分補給が応急処置
- 意識障害があればすぐに119番
- 車内に絶対に子どもを残さない
- こまめな水分補給と暑さ対策で予防