子どもの偏食や少食は保護者の大きな悩みの一つです。しかし、多くの場合は成長とともに改善します。大切なのは、食事を楽しい時間にすることです。今回は、子どもの食事と栄養についてお伝えします。
偏食は心配ですか?#
| 偏食の特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 新しい食べ物を嫌がる | 食物新奇性恐怖(neophobia) |
| 好きなものしか食べない | 2-6歳に最も強い |
| 成長曲線に沿っている | 多くは栄養不足にならない |
| 成長とともに改善 | 学童期には多くが改善 |
心配な偏食
- 成長曲線から外れる
- 極端に食べる品目が少ない(5品目以下)
- 特定の食感をすべて拒否
- 食事場面での強い不安
ポイント
- 2-6歳の偏食は正常な発達過程
- 成長曲線に沿っていれば心配ない
- 無理強いは逆効果
偏食への対応は?#
| 効果的な対応 | 内容 |
|---|---|
| 一緒に料理 | 買い物や調理に参加させる |
| 繰り返し出す | 10-15回の提示で受け入れることがある |
| 少量から | 一口だけでOK |
| モデリング | 親がおいしそうに食べる |
| 褒める | 食べたら褒める。食べなくても怒らない |
してはいけないこと
- 無理に食べさせる(食事嫌いになる)
- 食べないことで罰を与える
- 代わりにお菓子を与える
- 食事中にテレビやスマホ
ポイント
- 無理強いは逆効果
- 繰り返し出すことが大切
- 食事を楽しい時間にする
必要な栄養素は?#
| 栄養素 | 不足の影響 | 食品例 |
|---|---|---|
| 鉄 | 貧血、集中力低下 | 赤身肉、レバー、ほうれん草 |
| カルシウム | 骨密度の低下 | 牛乳、小魚、大豆製品 |
| ビタミンD | くる病 | 魚、卵、きのこ+日光 |
| 食物繊維 | 便秘 | 野菜、果物、豆類 |
バランスの良い食事の目安
- 主食(ご飯・パン)+主菜(肉・魚・卵)+副菜(野菜)の3つを揃える
- 牛乳・乳製品を毎日
- 果物を毎日
ポイント
- 鉄・カルシウム・ビタミンDが不足しがち
- 主食+主菜+副菜を揃える
- サプリメントより食事から
おやつの選び方は?#
| 良いおやつ | 内容 |
|---|---|
| 果物 | ビタミン・食物繊維 |
| おにぎり | エネルギー補給 |
| ヨーグルト | カルシウム |
| さつまいも | 食物繊維 |
| チーズ | カルシウム・たんぱく質 |
控えたいおやつ
- ジュース(糖分が多い)→水・お茶に
- スナック菓子(塩分・脂肪が多い)→量を決める
- 飴・ガム(虫歯リスク・窒息リスク)
ジュースをやめるだけで、肥満と虫歯のリスクが大きく下がります。
ポイント
- おやつは「補食」と考える
- ジュースを水・お茶に替える
- 時間と量を決める
食物アレルギーと食事制限は?#
| 原則 | 内容 |
|---|---|
| 正確な診断 | 不必要な除去を避ける |
| 最小限の除去 | 食べられる範囲を把握 |
| 栄養の代替 | 除去した食品の栄養を他で補う |
| 定期的な見直し | 耐性獲得のチェック |
除去食で不足しがちな栄養素
- 牛乳除去:カルシウム不足→豆乳(Ca強化)、小魚で補う
- 卵除去:たんぱく質は他で十分摂れる
- 小麦除去:米、いも類で代替
ポイント
- 不必要な除去は避ける
- 除去した栄養素は代替食品で補う
- 定期的に見直し(食べられるようになることも多い)
今号のまとめ#
- 2-6歳の偏食は正常な発達過程
- 食事を楽しい時間にすることが最も大切
- 鉄・カルシウム・ビタミンDが不足しがち
- ジュースをやめるだけで大きな効果
- 食物アレルギーは必要最小限の除去