深夜2時。授乳しながらスマホで「赤ちゃん 湿疹 原因」と検索する。出てくるのは最悪のケース。不安になってさらに検索する。気づけば1時間が経ち、眠れなくなっている。
この「検索地獄」はスマホ時代の育児に特有の問題です。今回は検索との付き合い方について考えましょう。
検索すればするほど、不安は大きくなる#
検索すると怖いことばかり出てくる。でもやめられない。この経験、ありませんか。
検索エンジンは、あなたを安心させるためにではなく、クリックさせるために結果を表示しています。最悪のケースが上位に来やすい構造なんです。
この現象は「サイバーコンドリア」と呼ばれています。健康情報の検索が不安を軽減するどころか、むしろ悪化させるケースが多いことが研究で示されています [1]。深夜は判断力が低下していて、暗い部屋でひとりきりという環境が不安を増幅させます。検索→不安→さらに検索のループに陥りやすくなるのです [2]。
信頼できる情報と、そうでない情報を見分ける#
情報源には「信頼性の層」があります。意識してみてください。
いちばん信頼できるのは、かかりつけ小児科医への直接相談、日本小児科学会のウェブサイト、厚生労働省の公式情報、国立成育医療研究センターの情報サイト、「こどもの救急」(日本小児科学会監修)です。注意が必要なのは個人ブログ、SNSの投稿、まとめサイト、アフィリエイト記事 [3]。
情報を見たとき「これは誰が書いているのか」「医学的な根拠が示されているか」をチェックする習慣をつけるだけで、振り回されることが減ります。
検索するより#8000。冷蔵庫に貼ってください#
最後に、これだけ覚えておいてほしい。「どんなときに本当に受診すべきか」を知っていれば、検索する必要が減ります。
翌日までに受診すべき目安は、38度以上の発熱が24時間以上続く(3か月未満は即日受診)、嘔吐や下痢が続き水分が取れない、耳を痛がる、発疹が広がっている場合です [4]。
機嫌がよく食欲があり元気に遊んでいれば、経過観察で大丈夫なことがほとんどです。迷ったときは「#8000(小児救急電話相談)」に電話してください。
今号のまとめ#
- 深夜の健康検索は不安を軽減せず、むしろ増幅させる(サイバーコンドリア)
- 検索の前に子どもの状態(機嫌・食欲・活気)を観察する
- 信頼できる情報源とそうでないものを区別する
- 迷ったら検索ではなく#8000に電話
- 「検索ルール」を決めて、依存のループから抜け出す