愛育病院 小児科おかもん だより Vol.332
「沐浴のコツ」、新生児のお風呂を安心・快適に
今号のポイント
- お湯の温度は38〜39℃、肘の内側で確認しましょう
- 沐浴時間は5〜10分以内、顔→頭→体→おしりの順で洗います
- 入浴後の保湿ケアがお肌を守る最大のポイントです
こんにちは。愛育病院小児科のおかもんです。
退院してすぐに始まる育児の中でも、「沐浴」は多くのお父さん・お母さんが緊張するものの一つです。「温度はこれでいいの?」「どこから洗えばいいの?」「毎日入れなきゃダメ?」、今号では、そんな新生児の沐浴に関する疑問にお答えします。
Q1. 沐浴のお湯は何度がいいですか?
お母さん:温度計がなくても大丈夫ですか?
おかもん先生:沐浴の適温は38〜39℃です[1]。冬場はやや高め(39℃)、夏場はやや低め(38℃)を目安にしてください。
温度計がない場合は、肘の内側をお湯につけて確認する方法があります。肘の内側は手のひらより温度に敏感なので、「ちょうどいい」「ぬるくもなく熱くもない」と感じる温度が適温です[2]。
注意点として、40℃以上のお湯は赤ちゃんにとって熱すぎます。大人が「ちょうどいい」と感じる温度は赤ちゃんには高いことが多いので気をつけましょう。
ポイント 38〜39℃が適温。肘の内側で「ぬるくもなく熱くもない」と感じればOKです。
Q2. 毎日入れないとダメですか?洗い方の順番は?
お父さん:共働きで余裕がない日もあって…毎日入れないと不衛生ですか?
おかもん先生:結論から言うと、毎日入れる必要はありません。新生児の皮膚はデリケートで、洗いすぎるとかえって皮膚バリアを壊してしまうことがあります。2〜3日に1回の沐浴でも、おむつ周りや顔・首のしわなどを濡れたガーゼで拭いていれば衛生上の問題はありません[3]。
沐浴するときの洗い方の順番は以下がおすすめです。
- 2顔:濡らしたガーゼで目→鼻→口の周り→額の順にやさしく拭く
- 4頭:石鹸を泡立てて頭皮を指の腹でやさしく洗う
- 6体:首→胸→お腹→腕→脚の順で、しわの間も丁寧に
- 8おしり:最後に洗う(最も汚れやすい部分を最後にする)
沐浴時間は5〜10分以内が目安です。長すぎると赤ちゃんの体温が下がります[2]。
ポイント 毎日入れなくても大丈夫。2〜3日に1回でもOK。洗い方は「顔→頭→体→おしり」の順で5〜10分以内に。
Q3. 石鹸はどんなものを使えばいいですか?
お母さん:赤ちゃん用でも種類がたくさんあって迷います。
おかもん先生:低刺激・無香料・無着色のベビーソープが基本です。固形石鹸でも泡タイプでも構いませんが、泡タイプは片手で使えるので沐浴中は便利です[4]。
使用量は少量で十分です。石鹸の使いすぎは皮膚の天然の油分(皮脂)を落としすぎてしまい、乾燥やバリア機能の低下を招きます。
また、お湯だけで洗う日と石鹸を使う日を交互にするのも一つの方法です。特に乾燥肌気味の赤ちゃんは、石鹸の頻度を減らすことを検討してください[3]。
ポイント 低刺激のベビーソープを少量使う。石鹸の使いすぎに注意しましょう。
Q4. ベビーバスはいつまで?一緒にお風呂に入れるのはいつから?
お父さん:ベビーバスだと腰が痛くて…早く一緒に入りたいのですが。
おかもん先生:臍の緒が取れて、おへそが完全に乾くまではベビーバスでの沐浴が推奨されます。大人と同じ浴槽は雑菌が多く、臍の緒の感染リスクがあるためです[1]。
一般的に、1ヶ月健診で「入浴OK」の許可が出たら、大人と一緒にお風呂に入ることができます。ただし以下の点に注意してください。
- お湯の温度は38〜39℃(大人にはぬるく感じるかもしれません)
- 浴槽に入る時間は短めに(3〜5分)
- 必ず大人が支えた状態で
- 入浴前に浴槽を清潔にしておく
そして何より大切なのが入浴後の保湿です。入浴後5分以内に保湿剤を塗ることで、皮膚の水分蒸発を防ぎ、バリア機能を維持できます[5]。これはアトピー性皮膚炎の予防にもつながる可能性が示されています。
ポイント 1ヶ月健診後から一緒の入浴OK。入浴後5分以内の保湿が肌を守る最大のポイントです。
まとめ
- 沐浴の適温は38〜39℃、肘の内側で確認する
- 時間は5〜10分以内、長すぎは体温低下の原因に
- 毎日入れる必要はない(2〜3日に1回でもOK)
- 石鹸は低刺激のものを少量使う
- 洗う順番は顔→頭→体→おしり
- 臍の緒が取れるまではベビーバス、1ヶ月健診後から一緒の入浴へ
- 入浴後の保湿が最も重要なスキンケア
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