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子どもの誤飲|タバコ・電池・磁石の対処法
Vol.253救急

子どもの誤飲|タバコ・電池・磁石の対処法

子どもが誤飲したときの対処法、タバコ・ボタン電池・磁石・医薬品など物品別の緊急度と受診判断を解説します。

救急全年齢5
おかもん先生小児科専門医愛育病院 小児科

参考文献 5·Q&A 5問収録

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この記事のポイント

  • - タバコが最も多い
  • - ボタン電池は特に危険
  • - 6か月〜3歳が最多

愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.253

「何か飲み込んだかもしれません!」、子どもの誤飲

こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。

子どもの誤飲事故は毎年多く報告されており、特に6か月〜3歳の乳幼児に多いです。家庭にある日用品や薬品が原因となります。飲み込んだものによって対応が異なるため、正しい知識を持つことが重要です。今回は、子どもの誤飲についてお伝えします。

Q1.「誤飲で多いものは?」

——どんなものを飲み込むことが多いですか?

タバコ、医薬品、日用品が誤飲の3大原因です [1]

誤飲物

1位
タバコ・電子タバコ
2位
医薬品
3位
日用品(洗剤等)
4位
ボタン電池
5位
コイン・おもちゃ

頻度

1位
最も多い
2位
家族の薬を飲む
3位
台所・洗面所に置きっぱなし
4位
特に危険
5位
小さな部品
誤飲が多い年齢
6か月〜1歳:何でも口に入れる時期
1-2歳:行動範囲が広がる
3歳以降:減少するが薬の誤飲は増加

ポイント

  • タバコが最も多い
  • ボタン電池は特に危険
  • 6か月〜3歳が最多

Q2.「緊急の対応が必要なものは?」

——すぐに病院に行くべきものは何ですか?

以下はすぐに受診が必要です [2]

緊急度が高い誤飲理由
ボタン電池食道に挟まると数時間で穿孔
磁石(複数個)腸壁を挟んで穿孔
強酸・強アルカリ食道・胃の化学熱傷
灯油・ベンジン誤嚥すると化学性肺炎
先の尖ったもの消化管穿孔のリスク
吐かせてはいけないもの
強酸・強アルカリ(再び食道を傷つける)
灯油・ベンジン(誤嚥のリスク)
先の尖ったもの(食道を傷つける)

「吐かせるべきかどうかは物質によって異なります。判断に迷ったら中毒情報センターに電話してください。」

ポイント

  • ボタン電池・磁石は超緊急
  • むやみに吐かせない
  • 中毒情報センターに相談

Q3.「タバコを飲んだ場合は?」

——タバコを食べたかもしれません

タバコの誤飲は量と状態で対応が異なります [3]

状況対応
乾いたタバコ少量(2cm以下)水分を飲ませて経過観察
乾いたタバコ多量(2cm以上)受診。吐かせることも
灰皿の水を飲んだすぐに受診(ニコチンが溶出)
電子タバコの液体すぐに受診(ニコチン濃度が高い)
中毒症状
嘔吐(最も多い)
顔色不良
発汗
よだれ

「灰皿の水は特に危険です。ニコチンが水に溶けて吸収が早いためです。」

ポイント

  • 灰皿の水は特に危険
  • 電子タバコの液体も高濃度ニコチン
  • 嘔吐があれば受診

Q4.「ボタン電池を飲んだ場合は?」

——ボタン電池を飲んだかもしれません

ボタン電池は食道に停滞すると数時間で穿孔する緊急事態です [4]

対応詳細
すぐに受診レントゲンで位置を確認
食道内緊急内視鏡で摘出
胃内大きさにより内視鏡で摘出
腸内便に出るのを確認
ボタン電池が危険な理由
食道の粘膜に密着
電流が流れて化学反応が起こる
2時間で粘膜潰瘍が形成
穿孔すると命に関わる

「ハチミツを飲ませると電池による損傷を軽減できるという報告がありますが、1歳未満には使用しないでください(ボツリヌス症のリスク)。」

ポイント

  • ボタン電池は超緊急
  • 食道内なら2時間以内に摘出
  • 疑ったらすぐにレントゲン

Q5.「誤飲の予防は?」

——誤飲を防ぐにはどうすればいいですか?

手の届かない場所に保管することが基本です [5]

予防策内容
薬は高い場所に子どもが開けられない容器に
タバコの管理灰皿を放置しない
洗剤のロックチャイルドロック付き容器
小さなものトイレットペーパーの芯を通る大きさ(直径39mm以下)は危険
ボタン電池テープで固定、使用済みもすぐ廃棄
中毒情報センター
大阪中毒110番:072-727-2499(24時間)
つくば中毒110番:029-852-9999(9-21時)

ポイント

  • 手の届かない場所に保管
  • トイレットペーパーの芯が目安
  • 中毒情報センターの番号を控える

今号のまとめ

  • タバコが誤飲の最多原因
  • ボタン電池は超緊急、すぐに受診
  • 吐かせてはいけないものがある
  • 中毒情報センターに相談を
  • 手の届かない場所に保管が予防の基本

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ご質問・ご感想

「子どもが何か飲んだかもしれない」「誤飲の予防法を知りたい」など、ご経験やご質問がございましたら、お気軽にお寄せください。

愛育病院 小児科 おかもん先生

本メルマガの内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。お子さまの症状についてはかかりつけの小児科医にご相談ください。

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