愛育病院 小児科おかもん先生 だより Vol.290
「いつ何を打てばいいの?」、港区の予防接種スケジュール
こんにちは。愛育病院小児科のおかもん先生です。
「種類が多すぎて何から打てばいいかわからない」「港区独自の助成はありますか?」、外来でよく聞かれる質問です。予防接種は子どもを感染症から守る有効な手段で [1]、港区では定期接種に加えて独自の助成制度も用意されています。
Q1.「定期接種のスケジュールを教えてください」
——いつ何を打てばよいのか、まとめて教えてください
定期接種(公費で受けられるもの)のスケジュールは以下の通りです [1]。
標準的な接種時期
- B型肝炎
- 生後2・3・7〜8か月
- ロタウイルス
- 生後2・3か月(または2・3・4か月)
- 五種混合(DPT-IPV-Hib)
- 生後2・3・4か月、1歳で追加
- 小児用肺炎球菌
- 生後2・3・4か月、1歳で追加
- BCG
- 生後5〜8か月
- MR(麻疹・風疹)
- 1歳、年長児
- 水痘
- 1歳、1歳6か月〜2歳
- 日本脳炎
- 3歳(2回)、4歳、9歳
- 二種混合(DT)
- 11歳
- HPV
- 小6〜高1女子(男子は任意、自治体助成あり)
回数
- B型肝炎
- 3回 [1]
- ロタウイルス
- 2回または3回 [1]
- 五種混合(DPT-IPV-Hib)
- 4回 [1]
- 小児用肺炎球菌
- 4回 [1]
- BCG
- 1回 [1]
- MR(麻疹・風疹)
- 2回 [1]
- 水痘
- 2回 [1]
- 日本脳炎
- 4回 [1]
- 二種混合(DT)
- 1回 [1]
- HPV
- 2〜3回 [1]
ポイント
- 生後2か月がワクチンデビューの目安 [1]
- 1歳までに多くの接種がある(同時接種を推奨)
- 定期接種は全額公費で自己負担なし
Q2.「港区独自の助成はありますか?」
——港区ならではの助成制度はありますか?
港区では一部の任意接種に対して独自の助成があります [2]。
助成内容
- おたふくかぜ
- 1回あたり7,000円助成(差額は自己負担)
- インフルエンザ
- 一部助成
対象年齢
- おたふくかぜ
- 1歳と年長児(各1回) [2]
- インフルエンザ
- 生後6か月〜中学3年生 [2]
| 助成を受けるための手続き |
|---|
| 港区内の指定医療機関で接種 |
| 予診票は区から送付または医療機関で入手 |
| 助成対象外の医療機関で接種した場合は償還払い申請 |
「おたふくかぜワクチンは任意接種ですが、港区では1回あたり7,000円の助成があります(差額は自己負担)[2]。接種費用の負担がかなり軽くなるので、お勧めしています。」
ポイント
- おたふくかぜワクチンは港区から1回7,000円の助成あり(差額自己負担)[2]
- インフルエンザワクチンも一部助成あり [2]
- 指定医療機関での接種がスムーズ
Q3.「同時接種は安全ですか?」
——一度に何本も打って大丈夫ですか?
同時接種は安全であり、推奨されています [3]。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 安全性 | 単独接種と副反応の頻度は変わらない [3] |
| 有効性 | 同時に打っても効果は変わらない [3] |
| メリット | 通院回数が減る、早期に免疫獲得 [3] |
| 海外の状況 | 欧米では同時接種が標準 [3] |
| 生後2か月のワクチンデビュー例 |
|---|
| B型肝炎(1回目) |
| ロタウイルス(1回目・経口) |
| 五種混合(DPT-IPV-Hib、1回目) |
| 小児用肺炎球菌(1回目) |
| →計4種類を同日に接種可能 |
ポイント
- 同時接種は安全で推奨されている [3]
- 通院回数が減り、早期に免疫獲得できる
- 生後2か月に4種類の同時接種が可能(2024年4月から五種混合が定期接種)
Q4.「接種を忘れてしまった場合は?」
——スケジュール通りに打てていません。どうすればよいですか?
接種が遅れても、打てるタイミングで打つことが大切です [1]。
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 定期接種の期限内 | かかりつけ医に相談して早めに接種 |
| 定期接種の期限を過ぎた | 自費になる場合があるが接種は可能 |
| 海外から転入 | 接種記録を持参し、不足分を確認 |
| スケジュールの立て直し | かかりつけ医と相談してキャッチアップ |
| キャッチアップ接種の相談先 |
|---|
| かかりつけ小児科 |
| 港区みなと保健所 |
| 各総合支所(予防接種担当) |
「接種が遅れたことを責める必要はありません。今からでも打てるものを打つことが大切です [1]。」
ポイント
- 接種が遅れても打てるタイミングで打つ [1]
- キャッチアップスケジュールはかかりつけ医に相談
- 海外からの転入は接種記録を確認
Q5.「予防接種の副反応が心配です」
——副反応が怖くて接種をためらっています
副反応のリスクと、接種しないリスクを比較することが大切です [4]。
頻度
- 接種部位の腫れ・痛み
- 約20〜50% [4]
- 発熱
- 約5〜20% [4]
- 不機嫌
- 約10〜30% [4]
対応
- 接種部位の腫れ・痛み
- 冷却、数日で改善
- 発熱
- 通常1〜2日で解熱
- 不機嫌
- 安静にして経過観察
| 重い副反応 | 頻度 |
|---|---|
| アナフィラキシー | 約100万回に1回 [4] |
| けいれん | 非常にまれ [4] |
| 接種後の注意点 |
|---|
| 接種後30分は医療機関で経過観察 |
| 当日は激しい運動を避ける |
| 入浴は可能(接種部位をこすらない) |
| 発熱が2日以上続く場合は受診 |
ポイント
- 軽い副反応は正常な免疫反応の証 [4]
- 重い副反応は非常にまれ [4]
- ワクチンで予防できる病気のリスクの方がはるかに大きい
今号のまとめ
- 生後2か月がワクチンデビューの目安
- 港区はおたふくかぜワクチンに1回7,000円の助成あり
- 同時接種は安全で推奨されている
- 接種が遅れても今から打てるものを打つ
- 軽い副反応は正常な免疫反応の証
あわせて読みたい
- Vol.045「予防接種スケジュールの考え方」
- Vol.019「同時接種の安全性」
- Vol.156「予防接種の副反応への対応」
- Vol.289「港区の小児医療費助成」
ご質問・ご感想
「予防接種のスケジュールがわかりません」「打ち忘れがあります」など、ご質問がございましたらお気軽にお寄せください。
愛育病院 小児科 おかもん先生
本メルマガの内容は一般的な医学情報の提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。予防接種のスケジュールはかかりつけ小児科にご相談ください。制度の詳細は港区公式サイトをご確認ください。