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甲状腺は体の代謝を調節する重要なホルモンを分泌する臓器です。子どもの甲状腺疾患は、新生児マススクリーニングで見つかる先天性のものから、学童期に発症する自己免疫性のものまで様々です。今回は、子どもの甲状腺疾患についてお伝えします。
甲状腺の役割は?#
| 基本情報 | 詳細 |
|---|---|
| 位置 | 首の前面、のどぼとけの下 |
| 形 | 蝶のような形 |
| ホルモン | T3(トリヨードサイロニン)、T4(サイロキシン) |
| 役割 | 代謝、成長、脳の発達を調節 |
基本情報詳細
位置
首の前面、のどぼとけの下
形
蝶のような形
ホルモン
T3(トリヨードサイロニン)、T4(サイロキシン)
役割
代謝、成長、脳の発達を調節
甲状腺ホルモンの働き
- 体の代謝を調節(エネルギー産生)
- 成長・発達を促進
- 脳の発達に必須(特に乳幼児期)
- 体温の調節
甲状腺機能低下症とは?#
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 先天性 | 新生児マススクリーニングで発見。約3,000人に1人 |
| 後天性 | 橋本病(自己免疫性)が最多。学童期以降に多い |
種類特徴
先天性
新生児マススクリーニングで発見。約3,000人に1人
後天性
橋本病(自己免疫性)が最多。学童期以降に多い
| 症状 | 詳細 |
|---|---|
| 成長障害 | 身長の伸びが遅い |
| 倦怠感 | 疲れやすい、元気がない |
| 寒がり | 冷え性 |
| 便秘 | 腸の動きが低下 |
| 体重増加 | 代謝が低下 |
| 学業低下 | 集中力の低下 |
症状詳細
成長障害
身長の伸びが遅い
倦怠感
疲れやすい、元気がない
寒がり
冷え性
便秘
腸の動きが低下
体重増加
代謝が低下
学業低下
集中力の低下
身長が伸びなくなった場合、甲状腺機能低下症の可能性を考えます。
バセドウ病(甲状腺機能亢進症)とは?#
| 症状 | 詳細 |
|---|---|
| 動悸 | 心臓がドキドキする |
| 体重減少 | 食べても太らない |
| イライラ | 落ち着きがない |
| 暑がり | 汗をかきやすい |
| 手のふるえ | 細かい震え |
| 甲状腺腫 | 首が腫れる |
| 眼球突出 | 目が大きくなる(子どもでは少ない) |
症状詳細
動悸
心臓がドキドキする
体重減少
食べても太らない
イライラ
落ち着きがない
暑がり
汗をかきやすい
手のふるえ
細かい震え
甲状腺腫
首が腫れる
眼球突出
目が大きくなる(子どもでは少ない)
治療
- 抗甲状腺薬(メルカゾール等)が第一選択
- 治療期間は2年以上が多い
- 寛解率は約30-40%
橋本病とは?#
| 基本情報 | 詳細 |
|---|---|
| 原因 | 自己免疫(抗甲状腺抗体) |
| 好発 | 学童期〜思春期の女児に多い |
| 症状 | 甲状腺腫(首の腫れ)が初発症状のことが多い |
| 経過 | 多くは甲状腺機能は正常に保たれる |
基本情報詳細
原因
自己免疫(抗甲状腺抗体)
好発
学童期〜思春期の女児に多い
症状
甲状腺腫(首の腫れ)が初発症状のことが多い
経過
多くは甲状腺機能は正常に保たれる
治療方針
- 甲状腺機能が正常なら経過観察
- 機能低下があれば甲状腺ホルモン補充
- 定期的な血液検査でフォロー
甲状腺の検査は?#
| 検査 | 内容 |
|---|---|
| TSH | 甲状腺刺激ホルモン(最も鋭敏) |
| FT4 | 遊離サイロキシン |
| FT3 | 遊離トリヨードサイロニン |
| 抗体検査 | 抗TPO抗体、抗Tg抗体(橋本病)、TRAb(バセドウ病) |
| エコー | 甲状腺の大きさ・構造 |
検査内容
TSH
甲状腺刺激ホルモン(最も鋭敏)
FT4
遊離サイロキシン
FT3
遊離トリヨードサイロニン
抗体検査
抗TPO抗体、抗Tg抗体(橋本病)、TRAb(バセドウ病)
エコー
甲状腺の大きさ・構造
受診のタイミング
- 首が腫れている
- 成長が急に遅くなった
- 急に痩せた・太った
- 動悸やイライラが続く
今号のまとめ#
- 甲状腺ホルモンは成長と脳の発達に必須
- 先天性甲状腺機能低下症は新生児スクリーニングで発見
- 橋本病は学童期女児に多い自己免疫疾患
- バセドウ病は動悸・体重減少が特徴
- 血液検査で簡単に診断できる