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マイコプラズマ肺炎は、学童期の肺炎の原因として最も多い感染症です。「歩く肺炎(walking pneumonia)」とも呼ばれ、全身状態は比較的良好なのに咳が長引くのが特徴です。4年周期で流行するとされ、近年も大きな流行が見られました。今回は、マイコプラズマ肺炎についてお伝えします。

マイコプラズマ肺炎とは?#
| 基本情報 | 詳細 |
|---|---|
| 好発年齢 | 5-15歳(学童期に最多) |
| 潜伏期間 | 2-3週間(長い) |
| 流行周期 | 約4年ごとに大流行 |
| 感染経路 | 飛沫感染(咳、くしゃみ) |
| 季節 | 年間を通じて発生(秋〜冬にやや多い) |
基本情報詳細
好発年齢
5-15歳(学童期に最多)
潜伏期間
2-3週間(長い)
流行周期
約4年ごとに大流行
感染経路
飛沫感染(咳、くしゃみ)
季節
年間を通じて発生(秋〜冬にやや多い)
マイコプラズマ肺炎の特徴
- 全身状態は比較的良好(元気そうに見える)
- 咳が非常に長引く(3-4週間)
- 最初は乾いた咳→痰がらみの咳に変化
- 熱は38℃前後が多い(高熱のこともある)

診断はどうしますか?#
| 検査 | 特徴 |
|---|---|
| 迅速検査(イムノクロマト法) | その場で結果が出る。ただし感度は60-70% |
| LAMP法 | 感度が高い。結果は翌日以降 |
| 血液検査(抗体) | ペア血清(2回採血)で確定。急性期は間に合わない |
| 胸部X線 | すりガラス影、浸潤影 |
検査特徴
迅速検査(イムノクロマト法)
その場で結果が出る。ただし感度は60-70%
LAMP法
感度が高い。結果は翌日以降
血液検査(抗体)
ペア血清(2回採血)で確定。急性期は間に合わない
胸部X線
すりガラス影、浸潤影
臨床的には、学童期+長引く咳+聴診で異常音+胸部X線の影で総合的に判断し、治療を開始することが多いです。

治療は?#
| 使用する抗菌薬 | 詳細 |
|---|---|
| マクロライド系 | クラリスロマイシン、アジスロマイシン。第一選択 |
| テトラサイクリン系 | ミノサイクリン。8歳以上で使用 |
| ニューキノロン系 | トスフロキサシン。重症例 |
使用する抗菌薬詳細
マクロライド系
クラリスロマイシン、アジスロマイシン。第一選択
テトラサイクリン系
ミノサイクリン。8歳以上で使用
ニューキノロン系
トスフロキサシン。重症例
近年、マクロライド耐性のマイコプラズマが増えています(日本では約80%が耐性)。マクロライド系で48時間以内に改善がなければ、薬の変更を検討します。

家族にうつりますか?#
| 家族内感染の特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 感染率 | 家族内の二次感染率は約50% |
| 潜伏期間 | 2-3週間後に発症 |
| 予防 | 手洗い、咳エチケット |
| 出席停止 | 法的な出席停止期間はない |
家族内感染の特徴詳細
感染率
家族内の二次感染率は約50%
潜伏期間
2-3週間後に発症
予防
手洗い、咳エチケット
出席停止
法的な出席停止期間はない
1人目が発症してから2-3週間後にきょうだいが発症するパターンが典型的です。咳が出ている間はマスクの着用を心がけてください。

合併症はありますか?#
| 合併症 | 頻度 | 症状 |
|---|---|---|
| 皮膚症状 | 比較的多い | 発疹、多形紅斑 |
| 中耳炎 | やや多い | 耳の痛み |
| 脳炎・脳症 | まれ | けいれん、意識障害 |
| 心筋炎 | まれ | 胸痛、動悸 |
| 溶血性貧血 | まれ | 貧血症状 |
合併症
皮膚症状
頻度
比較的多い
症状
発疹、多形紅斑
合併症
中耳炎
頻度
やや多い
症状
耳の痛み
合併症
脳炎・脳症
頻度
まれ
症状
けいれん、意識障害
合併症
心筋炎
頻度
まれ
症状
胸痛、動悸
合併症
溶血性貧血
頻度
まれ
症状
貧血症状
合併症は全体の約10-20%に見られますが、多くは軽症です。ただし、けいれんや意識障害が見られたら緊急受診してください。
今号のまとめ#
- マイコプラズマ肺炎は学童期の肺炎の最多原因
- 元気そうに見えるが咳が3-4週間続く
- ペニシリン系は無効。マクロライド系が第一選択
- 家族内感染率は約50%。咳エチケットが重要
- マクロライド耐性が約80%。改善なければ薬の変更を