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腸重積は、腸の一部が隣接する腸の中に入り込む(はまり込む)病気で、乳幼児の急性腹症の中で最も頻度が高い疾患の一つです。発症から24時間以内の処置が重要で、遅れると腸が壊死するリスクがあります。今回は、腸重積の早期発見のポイントをお伝えします。

腸重積とはどんな病気ですか?#
腸重積という病気を初めて聞きました
腸の一部が、隣の腸の中にめり込んでしまう病気です [1]。
| 基本情報 | 詳細 |
|---|---|
| 好発年齢 | 生後3か月〜2歳(ピークは生後5-9か月) |
| 頻度 | 1,000人に1-4人 |
| 男女比 | 男児にやや多い(2:1) |
| 原因 | 多くは特発性(原因不明)。ウイルス感染後に多い |
| 緊急度 | 高い。24時間以内の処置が重要 |
基本情報詳細
好発年齢
生後3か月〜2歳(ピークは生後5-9か月)
頻度
1,000人に1-4人
男女比
男児にやや多い(2:1)
原因
多くは特発性(原因不明)。ウイルス感染後に多い
緊急度
高い。24時間以内の処置が重要

腸重積の症状は?#
どんな症状が出ますか?
3つの典型的な症状があります [2]。ただし、3つ全てが揃うのは約20%です。
| 典型的な3症状 | 特徴 |
|---|---|
| ①間欠的な腹痛(啼泣) | 突然激しく泣き、数分で治まり、また泣くを繰り返す |
| ②嘔吐 | 腹痛に伴い嘔吐。胆汁性(緑色)嘔吐は要注意 |
| ③血便(イチゴジャム状) | 暗赤色の粘液便。発症から数時間後に出ることが多い |
典型的な3症状特徴
①間欠的な腹痛(啼泣)
突然激しく泣き、数分で治まり、また泣くを繰り返す
②嘔吐
腹痛に伴い嘔吐。胆汁性(緑色)嘔吐は要注意
③血便(イチゴジャム状)
暗赤色の粘液便。発症から数時間後に出ることが多い
受診のタイミング
- 突然の激しい泣き→治まる→また泣くの繰り返し
- 嘔吐を繰り返す
- 暗赤色の血便
- ぐったりして元気がない
- 顔色が悪い
「血便が出る前に受診することが理想です。『泣いたり治まったりを繰り返す』パターンが最も重要なサインです。」

腸重積の治療は?#
手術が必要ですか?
多くの場合、非手術的な整復(空気や造影剤で戻す)で治療できます [3]。
| 治療法 | 方法 | 成功率 |
|---|---|---|
| 高圧浣腸整復 | 肛門から空気や造影剤を注入して押し戻す | 80-90% |
| 手術 | 整復不能、腸壊死、穿孔がある場合 | 確実 |
治療法
高圧浣腸整復
方法
肛門から空気や造影剤を注入して押し戻す
成功率
80-90%
治療法
手術
方法
整復不能、腸壊死、穿孔がある場合
成功率
確実
治療の流れ
- ①エコー検査で診断確定
- ②脱水の補正(点滴)
- ③高圧浣腸による整復を試みる
- ④整復成功→入院経過観察(再発の確認)
- ⑤整復不能→手術
「早期に受診すれば、80-90%は手術なしで治療可能です。発症から24時間を超えると、腸壊死のリスクが上がり、手術が必要になる確率が高くなります。」
腸重積は再発しますか?#
一度治ったら安心ですか?
約10%に再発があります [4]。
| 再発について | 詳細 |
|---|---|
| 再発率 | 整復後の約10% |
| 再発時期 | 整復後72時間以内が最も多い |
| 対応 | 再度高圧浣腸整復。多くは成功 |
| 頻回再発 | 3回以上の再発は器質的疾患を精査 |
再発について詳細
再発率
整復後の約10%
再発時期
整復後72時間以内が最も多い
対応
再度高圧浣腸整復。多くは成功
頻回再発
3回以上の再発は器質的疾患を精査
「退院後1週間程度は再発に注意してください。間欠的な腹痛のパターンが再び見られたら、すぐに受診してください。」
ロタウイルスワクチンとの関連は?#
ロタウイルスワクチンで腸重積が起きると聞きました
ロタウイルスワクチン接種後にわずかに腸重積のリスクが上がることが報告されていますが、ワクチンのメリットはリスクを大きく上回ります [5]。
| データ | 詳細 |
|---|---|
| ワクチンなしの腸重積リスク | 1歳未満で約1/2,000-1/5,000 |
| ワクチン後の追加リスク | 初回接種後7日間で約1/20,000-1/100,000 |
| ワクチンのメリット | ロタウイルス胃腸炎による入院を約85%予防 |
データ詳細
ワクチンなしの腸重積リスク
1歳未満で約1/2,000-1/5,000
ワクチン後の追加リスク
初回接種後7日間で約1/20,000-1/100,000
ワクチンのメリット
ロタウイルス胃腸炎による入院を約85%予防
「リスクを最小化するため、ロタウイルスワクチンの初回は生後14週6日までに接種することが推奨されています。接種後1-2週間は腸重積の症状に注意してください。」
今号のまとめ#
- 腸重積は腸が腸にはまり込む緊急性の高い病気です
- 「泣く→治まる→泣く」の繰り返しが最重要サイン
- 24時間以内の受診で80-90%は手術なしで治療可能
- 約10%に再発。退院後1週間は注意
- ロタワクチンのメリットはリスクを大きく上回る